全面禁煙求め10万人の署名提出

2019/12月12日 12時10分  NHK https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20191212/7000016146.html

道議会の新庁舎に自民党会派が喫煙室の設置を決めたことに対し、北海道医師会などでつくる団体は全面禁煙を求める10万人余りの署名を道議会に提出しました。

北海道医師会や北海道看護協会などでつくる「北海道たばこ対策連絡協議会」は12日、道議会を訪れ、来月完成する道議会の新庁舎の全面禁煙を求める10万3000人余りの署名を高橋亨副議長に提出しました。
この中で、北海道医師会の長瀬清会長は「道民の健康を守る観点から道議会に喫煙所を設置することは断固反対する。署名に込められた多くの道民の意思を尊重して、賢明な判断がなされることを強く要請する」と述べました。
これに対し、高橋副議長は「10万人を超えるこれだけ多くの人の署名があるということを各会派には重く受けとめてもらう」と述べました。
自民党会派は先月、各会派の会長が集まった会合で、村田憲俊議長に対して会派の控え室に喫煙室を設置する意向を伝えてきています。

 

道庁喫煙所設置は“年内に判断”

2019/12月12日 18時11分 NHK https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20191212/7000016164.html

道庁の敷地内にある職員向けの喫煙所は、道議会の新庁舎の工事に伴い来年5月までに撤去されることになっています。その後、新たな喫煙所を設けるかどうかについて鈴木知事は、職員で作る労働組合との協議を踏まえて年内に判断する考えを示しました。

道庁の敷地内には、道議会庁舎の隣に職員向けの喫煙所がありますが、道議会新庁舎の工事に伴って来年5月末までに撤去されることになっています。
受動喫煙の防止を目指して健康増進法が改正された中、新たな喫煙所を設けるかどうかが焦点となっています。
鈴木知事は12日の記者会見で、「道は受動喫煙を防止するための条例の制定を目指しているほか、来年には東京オリンピックのマラソンと競歩が札幌市で開催されることなども踏まえて、設置するかどうか検討しているところだ」と述べました。
その上で、職員で作る労働組合との協議を踏まえて年内に判断する考えを示しました。
鈴木知事は、医師会などで作る団体から道庁の敷地内の全面禁煙を求める10万3000人あまりの署名を受け取ったことを明かした上で、「多くの人が署名した重みを受けとめている」と述べました。

 

道議会の喫煙所問題、決着は越年 議長判断が焦点に

2019/12/13 19:54 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/374502

 来年に完成する道議会新庁舎への喫煙所設置問題は、12日に閉会した第4回定例道議会の会期中に議論が進まず、結論は年明け以降に持ち越しとなった。最大会派自民党・道民会議の喫煙所設置決定に対し、敷地内全面禁煙を求める署名は10万筆を超えた。世論の猛反発が収まらない中、今後は自民会派所属の村田憲俊議長の対応が焦点となる。

 「莫大(ばくだい)な数の反対署名が集まった。自分たちのためにつくる喫煙所を道民は認めない」。北海道医師会の長瀬清会長は12日、高橋亨副議長に10万3324人分の署名を提出した後、記者会見で語気を強めた。道看護協会会長や道歯科医師会会長らも同席し、口々に反対の立場を表明した。

 道議会全5会派の会長は11月26日の会議で、喫煙所問題に関する考えを村田議長に説明。喫煙所設置を求めたのは自民会派のみで、民主・道民連合は控室に喫煙所を設けない方針を示し、北海道結志会と公明党、共産党の3会派は敷地内全面禁煙を主張した。

 複数の出席者によると、村田氏は「まとめる時間がほしい」と述べたという。自民会派内には「(喫煙所設置を)2度も会派で決めたのだから、覆すことはありえない」(中堅道議)との声が根強いためだ。村田氏は会期中に再協議の場を設けないまま、自身の体調も崩し議会を欠席。結論は宙に浮き、この間、記者団の取材にも応じていない。

 一方、来年4月に全面施行される改正健康増進法は喫煙可能な施設に対して「喫煙専用室あり」などと、どんな喫煙設備を置いているかを説明する標識の提示を義務づけている。標識は厚生労働省のホームページからダウンロードできる。

 現道議会庁舎には自民と民主両会派の控室、地下1階の傍聴者用の計3カ所の喫煙所がある。このうち、地下喫煙所は来年3月末で廃止されるが、控室の喫煙施設が残れば、玄関への標識掲示が必要となる。来年6月から使用される新庁舎での対応も同様。喫煙所を設置した際、標識を掲示しなければ、行政指導、助言を経て50万円以下の過料が科される。全面禁煙を訴える野党道議は「道民の健康を守る道議会には不名誉な掲示だ」と批判を強める。

 鈴木直道知事は年内に道職員用の喫煙所廃止を決定するとみられ、道議会の対応にも影響を与えそうだ。