2020年3月27日 15時43分 NHK https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200327/k10012353551000.html
新型コロナウイルスについてデータの蓄積を進めているEUの機関、ECDC=「ヨーロッパ疾病予防管理センター」は、喫煙者が新型コロナウイルスに感染した場合、重症化するリスクが高いとする研究結果を発表しました。
ECDCは27日までに新型コロナウイルスの感染者に関するデータを分析した研究結果を発表しました。
それによりますと、喫煙者が新型コロナウイルスに感染した場合、呼吸障害が起こりやすく重症化するリスクが高い傾向があるとしています。
その理由についてECDCは、体内に取り込まれたウイルスが細胞に感染する際に必要とされる酵素が、喫煙によって肺の中で活性化しやすくなるためだとの見方を示しています。
また、イタリアで新型コロナウイルスに感染した患者を調べた結果、70歳以上で高血圧や糖尿病といった持病を抱えている人は抵抗力が弱いため重症化しやすいほか、女性より男性のほうが症状が重い傾向があるとしています。
ECDCは、外出や移動の制限や自宅での隔離など相手との距離を取る、いわゆる「ソーシャル・ディスタンシング」によって、感染の拡大は防ぐことができるとの考え方を示していて、各国が取る一連の措置の重要性を指摘しています。