きょうから全面禁煙の飲食店も 改正健康増進法施行で対策強化

2020年4月1日 13時13分  NHK  https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200401/k10012361711000.html

受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が1日、全面的に施行されました。これをき
っかけに飲食店では専用の喫煙室の使用を取りやめ、全面禁煙にする動きも出ていま
す。

改正健康増進法の全面的な施行で1日から飲食店は、一定の基準より規模が大きい店や新たに営業を始める店は、専用の喫煙室以外では禁煙にするなどの規制が始まりました。

これをきっかけに飲食店の中には、もともとあった専用の喫煙室の使用をとりやめて「全面禁煙」に乗り出すところもあります。

国内で370店舗余りを展開するファミリーレストランチェーンのデニーズは全体のおよそ半分にあたる187の店舗で専用の喫煙室の使用をとりやめ、1日からすべての店舗を全面禁煙にしました。

東京 練馬区にある店舗ではけさ従業員が禁煙を知らせるステッカーを入り口に貼っていました。
  
60代の男性客は「たばこを吸いたい人は別の場所で吸えるので、全面的な禁煙でいいのではないか」と話していました。

このレストランを展開するセブン&アイ・フードシステムズの*スギ谷大樹さんは「喫煙できる店だと小さい子どものいる家族連れなどは利用を控えることもあったが、全面禁煙にすることでより快適な空間で食事を楽しんでもらいたい」と話しています。

*スギは木偏に「久」

東京都は国より厳しい内容で施行

店の規模にかかわらず、従業員を雇う飲食店は屋内を原則、禁煙とする東京都の受動喫煙防止条例が1日から全面的に施行されました。

東京都の受動喫煙防止条例は、オリンピック・パラリンピックの開催都市として受動喫煙対策を強化するため、おととし7月に公布され去年から段階的に施行されてきました。

そして1日からは従業員を雇う飲食店は店の面積や経営規模にかかわらず屋内が原則、禁煙となり、国の法律よりも厳しい内容となっています。

また従業員を雇っていない既存の飲食店では喫煙が可能ですが、その場合は、保健所への届け出が必要となります。

条例に違反した喫煙者や建物などの管理者に対して5万円以下の過料を科すという罰則も設けられています。

東京都ではこの条例のもと、受動喫煙防止対策を一層進めていきたいとしています。

屋内の原則禁煙、きょう全面施行 オフィス・飲食店など対象


2020年4月1日 5時00分 朝日 https://digital.asahi.com/articles/DA3S14424746.html?iref=pc_ss_date

 改正健康増進法が4月1日に全面施行される。住宅や旅館・ホテルなどの客室をのぞくすべての施設や公共交通機関が、原則として屋内禁煙になる。東京都内では同日、さらに厳しい受動喫煙防止条例も全面施行される。

 改正法は昨年7月に一部施行された。学校や病院、行政機関では、たばこが吸えるのは屋外の決められた場所だけとなり、屋内は完全禁煙となった。

 4月1日の全面施行では、これに加えて、オフィスや飲食店などその他の施設にも規制の対象が広がる。屋内に喫煙専用室を設けることはできるが、原則として禁煙となる。

 ただし飲食店には例外が設けられており、客席面積が100平方メートル以下で個人または中小企業の既存店なら喫煙が認められる。厚労省の推計では、全国の飲食店の55%が該当するという。「経過措置」と説明されているが、期限は決まっていない。

 これに対し、都条例では飲食店の面積に関係なく、従業員を1人でも雇っている店は原則禁煙となる。都内の飲食店の約84%(約13万軒)が該当し、国の規制対象を大きく上回る。専用室を設ければ、中で吸うことは出来るが、都が1月にアンケートしたところ1842店から回答があり、専用室を設けると答えたのは全体の5%にとどまった。

 改正法でも都条例でも、禁煙以外の施設では「喫煙可能店」「喫煙専用室あり」などの掲示が義務づけられる。禁煙エリアで喫煙した場合、改正法では30万円以下、都条例では5万円以下の過料が科せられる。都道府県知事らの指導や勧告、命令に従わない場合に適用される。   

 

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