2020年10月18日 14時25分 NHK https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201018/k10012669301000.html
新型コロナウイルスのクラスターの事例を分析した自治体から、たばこを吸うためにマスクを外す職場の喫煙所で感染が広がった可能性などが指摘されたことから、政府は、こうした感染リスクの高い場面や行動などについて注意を呼びかけることにしています。
新型コロナウイルス対策をめぐり、政府は先週、専門家とともに、クラスターが発生した事例を詳細に分析した自治体からヒアリングを行いました。
その結果、職場でのクラスターを調査した複数の自治体から、たばこを吸うためにマスクを外す喫煙所で感染が広がった可能性が高いという指摘が出されました。
また、複数の従業員が感染した飲食店に滞在した140人余りの客を対象にPCR検査を行った結果、全員が陰性だった事例を基に、マスクの着用などの防止策を徹底していれば、従業員からの感染リスクが低いとみられることが報告されました。
西村経済再生担当大臣は「感染のリスクの高い場面や行動のほか、リスクを下げる行動を専門家に整理してもらったうえで、政府としてできるだけ分かりやすく国民に説明をしたい」と話しています。
2020/10/23 23:48 読売 https://www.yomiuri.co.jp/national/20201023-OYT1T50270/
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は23日、感染リスクが高まる「五つの場面」を公表した。飲酒を伴う懇親会のほか、休憩室や喫煙所などでの行動にも注意を呼びかけている。
年末年始は会食の機会が増える。分科会は9月に同様の「七つの場面」を発表したが、クラスター(感染集団)が発生した自治体からの聞き取りなどを踏まえ、内容をさらに整理した。
まず強調したのは、「飲酒を伴う懇親会など」。酒の影響で気持ちが高揚すると、注意力が低下する上、大きな声を出しやすい。特に区切られた狭い空間に長い間、大勢で滞在すると、感染リスクを高める。
「居場所の切り替わり」を新たに加えた。仕事の休憩時間などに休憩室や喫煙所、更衣室で感染した可能性も指摘されている。場所や環境が変わることで気が緩み、基本的な感染対策がおろそかになってしまう。
「マスクなしでの会話」も項目として挙げた。近距離では、唾液の
ほかに、「大人数や長時間におよぶ飲食」「狭い空間での共同生活」を示した。
尾身茂分科会長は「これまでの分析から、感染リスクが高い場面が明確になってきた。年末年始に向けて、国民がリスクを下げる行動をとることが大事だ」と呼びかけた。
【感染リスクの5場面】
・飲酒伴う懇親会等
・大人数や長時間に及ぶ飲食
・マスクなしでの会話
・狭い空間での共同生活
・喫煙室、休憩所、更衣室など