横浜市 山下公園含む公園 約2700か所 来年4月から全面禁煙へ

2024年3月8日 7時56分 NHK https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240308/k10014382621000.html

横浜市は市内有数の観光名所「山下公園」を含む管理するすべての公園2700か所について、来年4月から全面的に禁煙にする方針案をまとめました。

横浜市の方針案によりますと、全面禁煙の対象は子どもを含め多くの人でにぎわう「山下公園」や「港の見える丘公園」など、市が管理するすべての公園でおよそ2700か所に上ります。

市は公園条例を改正して禁止行為の項目に「喫煙」を盛り込み、来年4月から全面禁煙にするとしています。

違反した場合は、5万円の過料を納める罰則の対象になります。

市は現在、横浜駅周辺やみなとみらい地区など8か所で喫煙禁止地区を設けていますが、公園については子どもや遊具のそばでたばこを吸わないなどの配慮を求めているだけでした。

市は去年10月から11月にかけて山下公園など市内5か所の公園を全面禁煙にする実証実験を行い、2000人余りの利用者にアンケートしたところ、受動喫煙対策の強化を求める多くの声が寄せられたということです。

市は今月中に全面禁煙の方針案を公表したうえで、市民から意見を募るなど条例の改正に必要な手続きを進めたいとしています。


横浜市 管理する全公園 全面禁煙の方針案 利用者は歓迎の声

2024/03月08日 17時22分  NHK https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240308/1000102737.html

横浜市が、管理するすべての公園について来年4月から全面禁煙にする方針案をまとめたことについて、市内有数の観光名所「山下公園」を訪れた人からは歓迎する声が多く聞かれました。

横浜市の方針案によりますと、全面禁煙の対象は「山下公園」や「港の見える丘公園」など、市が管理するすべての公園でおよそ2700か所に上ります。
市は、公園条例を改正して5万円の過料の罰則の対象になる禁止行為の項目に「喫煙」を盛り込み、来年4月から全面禁煙にするとしています。
これについて山下公園を訪れた人に受け止めを聞きました。
1歳の子どもとよく訪れるという市内に住む30代の女性は「子どもへの影響がすごく心配で、たばこの煙が流れてくると場所を移動することもありました。全面禁煙はすごくいいことだと思います」と歓迎していました。
ジョギングで頻繁に公園を利用するという市内の60代の男性は「最近は減ってきたが、近くでたばこを吸っている人がいるとすごく気になる。もっと早くやってほしかったが、今からでもぜひ全面禁煙にしてほしい」と話していました。
一方、30年以上の喫煙習慣があり、この日もたばこを吸える場所を探して訪れたという50代の男性からは「ふだん公園ではほとんど吸わずビルのかげなどで申し訳ない気持ちでこっそり吸っている。たばこを楽しめる場所が少なくなるので、喫煙者にとっては非常につらいが時代の流れだからしかたがない」という声が聞かれました。
市は今月中に全面禁煙の方針案を公表したうえで、市民から意見を募るなど条例の改正に必要な手続きを進めたいとしています。

首都圏の1都3県の自治体では公園の受動喫煙対策を強化する動きが広がっています。
このうち都内では、板橋区が3年前、条例の改正ですべての区立公園を全面禁煙にしました。
違反した場合は2000円以下の過料を納める罰則もあります。
また江東区が、おととし1月からほとんどの区立公園を全面禁煙にしたほか、新宿区は10年以上前から小規模の区立公園を中心に禁煙を呼びかけています。
神奈川県内では、相模原市が去年10月から市が管理する公園について禁煙や分煙にしているほか、川崎市が今月から市内6つの公園を禁煙にする試みを行っていて、今後の対策を検討することにしています。
このほか千葉市は、市が管理する公園について、一部を除いて禁煙を呼びかけています。
また、さいたま市は、去年4月から市が管理する公園のほとんどを全面禁煙にする試みを行っていて、対策の検討を進めています。

 

横浜市  公園すべて禁煙へ条例改正目指し、来春から

 

2024/4/4 タウンニュース https://www.townnews.co.jp/0102/2024/04/04/726861.html 

 横浜市は受動喫煙対策として公園条例を改正し、約2700の市立公園を禁煙にする方向性をまとめた。市は9月開会の市会定例会に改正議案を提出し、議決されれば2025年4月から禁煙に踏み切る。条例改正に関しては4月18日(木)から5月31日(金)までパブリックコメント(市民意見募集)を実施する。
 現在、公園を含む屋外での喫煙は改正健康増進法により周囲に受動喫煙を生じさせないように配慮義務が課されている。喫煙自体は禁止ではなく喫煙者と非喫煙者が共存しているのが現状だ。
 この状況を受け、市は公園内での受動喫煙を防ごうと昨秋に市内の公園5カ所で禁煙を試行。アンケート調査も実施したところ、何らかの受動喫煙対策を求める意見が多数あったという。そこで市は公園条例で定めている禁止行為11項目に「喫煙」を加えて明文化し、配慮義務ではなく、明確に「公園内禁煙」とする考え。市側は条例という根拠を持つことで分かりやすく周知できるようになると説明する。同じ政令市では相模原市が昨年10月から公園の原則禁煙化を開始し、川崎市は3月から一部で試行実施中だが、条例で公園内禁煙を定める事例は初となる。
 現時点では紙巻たばこと加熱式たばこが対象で、条例が改正されると公園での喫煙は各種禁止行為と同様に5万円以下の過料となる。とは言え、現在まで禁止行為で過料に処された事例はないことや、公園数を考慮すれば過料に関する人員配置は現実的に難しいことから、市担当者は「過料の徴収が目的ではなく、受動喫煙の防止が目的」と強調。「公園内禁煙というルールを守ってもらえるように周知したい」と話す。

議決後、周知に尽力
 今年度予算には条例改正を見越して公園内禁煙を周知する費用5千万円を計上。4月の条例施行後も違反者がいれば丁寧に注意を続けるとし、その上で禁煙の実効性が保てなければ過料に関し再度検討していく構えだ。
 市は4月18日から行うパブリックコメントで喫煙者・非喫煙者含め幅広く意見を聞き、改正議案を検討するとしている。