都議選政策論争 国政に影響 受動喫煙、教育 各党踏み込む 

 

2017/6/27 21:07 日本経済新聞 電子版  http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS27H5C_X20C17A6PP8000/

 

 7月2日投開票の東京都議選の政策論争が国の政策にも影響しそうだ。政府・与党が通常国会への関連法案の提出を見送った受動喫煙防止や教育負担の軽減、法人減税など、国政でも議論になっている政策で各党が踏み込んだ公約を競っているためだ。

 「受動喫煙問題など日本中を引っ張るぐらいの都政をつくっていきたい」。地域政党「都民ファーストの会」を率いる小池百合子知事は23日の第一声からこう訴えた。

 受動喫煙の防止を巡っては、政府が2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて対策を強化するため、健康増進法改正案の通常国会提出をめざしていた。だが、規制対象となる飲食店の範囲で自民党が厚生労働省案の縮小を主張。最後まで折り合えず、国会提出にこぎつけなかった。

 一方、都民フは罰則付きの受動喫煙防止条例の制定を公約に掲げた。小池氏は「国の法整備を見守っていたが時間ばかりが過ぎた」と強調し、政府・与党の迷走ぶりを際立たせた。「子供をたばこの煙から守る」として、条例では家庭内や車での喫煙を制限する努力義務も設ける方針だ。

 同政策は世論の関心が高い。自民党都連は急きょ、受動喫煙防止条例を都議選の公約に盛り込んだ。原則屋内全面禁煙とし、罰則も設ける内容だ。都民フに引っ張られる形で、最終的に民進党や共産党など各党が横並びで受動喫煙対策条例の制定を掲げた。国政でも自民党が消極姿勢は見せづらい状況となった。 (後略)

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参考 
都議選での各党の受動喫煙防止条例等の選挙公約 (無煙環境作成)