2020年東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙対策を巡り、都民ファーストの会と公明党は29日、子供がいる家庭での喫煙制限を柱とした条例案を公表した。9月下旬の都議会定例会に共同提出する。
条例案の名称は「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」。子供がいる部屋で喫煙しないよう求めるほか、分煙などの対策が不十分な飲食店やゲームセンターに立ち入らせない。いずれも努力義務とし、罰則規定は設けない。
子供が同乗する自動車の車内については、被害の深刻さを重くみて「喫煙をしてはならない」と定めた。
都民フは子供の受動喫煙防止を都議選の公約としていた。同日記者会見した都民フの山内晃政調会長は「子供をたばこの煙から守ることを東京から発信していきたい」と述べた。
両党は30日から意見公募(パブリックコメント)を実施。医療関係者や学校関係者、たばこ業界などからのヒアリングも予定している。
都民フと公明党の条例案を受け、東京都は来年2月の都議会で禁煙対象施設や罰則を定める条例案を提出する方針。都の受動喫煙対策は、2段階で実施される見通しだ。