2018/6/27 14:10 日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32291520X20C18A6000000/
従業員を雇う飲食店を原則屋内禁煙にする東京都の受動喫煙防止条例が27日、都議会で賛成多数で可決、成立した。都内の飲食店の8割以上が対象になり、政府が国会で審議中の法案よりも規制を強める。東京五輪・パラリンピック前の2020年4月に全面施行する予定で「煙のない五輪」に向けて前進する。
政府が国会に提出した健康増進法改正案は、客席面積100平方メートル以下の店を規制対象外としたが、都は面積に関係なく対象にする。従業員を雇う店は原則屋内禁煙で、煙を遮断する専用室を設ければ喫煙を認める。従業員のいない飲食店は屋内の禁煙、喫煙を選択できる。
小中高校や保育所、幼稚園は敷地内禁煙とし、屋外の喫煙場所の設置を認めない。大学や医療、行政機関も敷地内禁煙だが、屋外の喫煙場所の設置は可能にする。従業員だけでなく、受動喫煙を自らの意志で防ぎにくい子どもの健康を守る狙いだ。
条例は20年にかけて段階的に施行する。19年9月のラグビー・ワールドカップ前に店頭に禁煙、喫煙などの表示を義務付ける。20年4月には罰則の適用を含め全面施行する。違反者には5万円以下の過料を科す。