市健康企画課によると、「喫煙室からたばこの煙が店内に漏れている」「吸ってはいけない場所でたばこを吸っている」といったSOS情報を、LINEやWebフォームで通報できるようにする。匿名での通報も可能。LINEでは地図サービスで位置や建物の情報を簡単に送信できるようにする。寄せられた情報はシステムに自動登録するほか、市職員が電話や対面でも受け付ける。職員が現地調査した結果も登録し、完了するまで一元管理する。
改正健康増進法と市条例が全面施行される来年4月1日以降は、市内は全国より厳しい規制が敷かれ、既存の小規模な飲食店でも、従業員が1人でもいれば原則屋内禁煙となる(キャバレーやナイトクラブは当面、努力義務)。違反に対する罰則もある。
例えば、従業員がいる、または大規模な既存の飲食店は「喫煙専用室」や「加熱式たばこ専用喫煙室」を設置できるが、両室以外では喫煙できない。喫煙専用室で飲食はできず、加熱式たばこ専用喫煙室は飲食できるが紙巻きたばこは吸えない。
これらの喫煙室は天井や壁で覆われた部屋で、紙巻きたばこの煙や加熱式たばこの蒸気を換気扇で屋外に排気し、出入り口から煙や蒸気が店内に漏れない構造にする必要がある。
市はSOS情報のシステムを開発する事業者を今月23日まで募集している。開発費用は上限220万円(消費税込み)。来年1月、市職員でつくる選定委員会で操作性やセキュリティー対策などを審査し、事業者を決める。
2019/12/12 19:15 日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53280910S9A211C1L71000/
千葉市は2020年度から市民が受動喫煙被害をLINEで通報できるシステムを導入する。市独自の受動喫煙防止条例の施行に合わせ、幅広く情報を収集する仕組みを整える。違反事例には必要に応じて是正措置を取る。
LINEアカウントを取得すると、自動応答でどのような事例があったかを送信することができるようになる。位置情報サービスを活用することで、簡単に場所も伝えられる。インターネット上からも情報提供できるようにする。情報提供を受けた市職員は現地調査などの結果を踏まえ、是正措置を講じる。
市は情報提供の例として、喫煙室から煙が漏れていたり、許可されていない場所でたばこを吸わせている事業者などを想定しているという。
23日までシステム開発業者を公募する。20年4月の運用開始を予定している。開発費用は上限220万円。
千葉市は同月から、客席面積に関わらず飲食店は原則屋内禁煙とする、市独自の受動喫煙防止条例を施行する予定。