辛坊治郎「実質的に『禁煙法』だ」 NZで世界初、子どもの生涯喫煙禁止法案 「失敗しなければ、世界に広がる可能性も」
配信 ニッポン放送 https://news.yahoo.co.jp/articles/09791bec59c64cfbbcc1a80b299aac23469fe782
キャスターの辛坊治郎が8月23日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。子供が生涯にわたりたばこを吸えなくするための法案をニュージーランド政府が国会に提出したことについて、「実質的に『禁煙法』案だ」と指摘。アメリカにかつて存在した禁酒法を引き合いに出し、「同じような失敗をしなければ、世界に広がる可能性は高い」と持論を展開した。
ニュージーランドのアーダーン政権が、2009年以降に生まれた子供が生涯にわたりたばこを吸えなくするための法改正案を国会に提出した。賛成多数で年内に可決、成立する公算だ。同様の取り組みはアメリカやフィリピンの一部自治体で行われた例はあるが、国家レベルでの導入は世界で初めてとなる。
辛坊)これは実質的に「禁煙法」案ですね。成立したら、どうなるんでしょう。アメリカではかつて禁酒法をつくったことがありました。しかし、その後に廃止されています。なぜ廃止されたかというと、禁酒法をつくっても酒を飲む人が後を絶たず、これがマフィアの資金源になってしまったからです。今回の禁煙法案が成立して施行されれば、
今回のニュージーランドの禁煙法案では、2009年以降に生まれた人にたばこを販売したり譲ったりすると罰金が科せられます。つまり、2009年以降に生まれた人は合法的にたばこを入手することが実質的にできなくなるわけです。
ニュージーランド政府は自ら禁煙法案とは名付けていないようですが、それはたぶん、アメリカの禁酒法時代の嫌な思い出があって、「あの政策は間違えだった」というイメージがあるからではないですかね。ただ、ニュージーランドが禁酒法と同じような失敗をしなければ、全世界に広がっていく可能性は高いと思いますよ。
一方、東南アジアのタイではかつて大麻が厳しく取り締まられていました。所持で死刑になることはなくても、長期間の懲役を科せられることはよくありました。しかし、タイは今年、大麻を解禁してしまいました。大麻は欧米でもかつては禁止されているところが多かったですが、最近はほとんど取り締まられていません。これに対し、日本で大麻は今も非常に厳しく取り締まられています。
このように、たばこや大麻に対する扱いは全世界でものすごいスピードで変化しています。だから、日本はどうしろという話ではありませんけれども、世界はいろいろな意味で変わりつつあるのだということを日本人は知っておいてもいいのではないかと感じています。
参考:・2022.08.20 ニュージーランド「たばこのない国」へ - 子ども生涯喫煙禁止の法改正案(共同通信)