2018年(平成30年)5月1日 大阪府堺市長 竹山 修身 さま 健康堺のため、大阪府、大阪市等と連携・協力し 受動喫煙防止条例の早期の制定を進めてください
謹啓 日頃の堺市の市政にご尽力をいただきありがとうございます。 現在国では、受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案が国会に提出されています。その概要は、「医療機関や学校、行政機関は敷地内禁煙とする(屋外の喫煙所設置は認める)。飲食店は原則屋内禁煙(喫煙専用室は設置可)とするが、客席面積100平方メートル以下で、個人経営か資本金5千万円以下の中小企業が経営する既存店では、「喫煙」「分煙」などの表示をすれば喫煙を認める。一方で、新規店は原則屋内禁煙とする。」とのことで、飲食店全体の55%(大都市では80〜90%)は喫煙可能になると推計されています。 一方で、東京都では、「従業員を雇っている飲食店(約84%)については店舗面積にかかわらず原則屋内禁煙にする」との条例骨子案を公表し、6月都議会で提案される方向のようです。 またこれらの動きに関連して、吉村大阪市長及び松井大阪府知事は連携調整して、「2025年の万博誘致をにらみ、国よりも対象施設を広げるなど、独自の受動喫煙防止条例制定を目指す」と報じられています。 堺市においても、古墳群の世界遺産登録を目途に、市独自に、あるいは大阪府・大阪市等と連携・協力するなどで、特に飲食店などの利用客と従業員、市民、市への訪問者、観光客や海外の方々の健康を受動喫煙の危害から守る健康的な堺市のために、受動喫煙防止条例の早期の制定をお願い申し上げます。 記 1.東京都の案と同じく、「従業員を雇っている飲食店(約84%)については店舗面積にかかわらず原則屋内禁煙にする」のが、全ての従業員の健康が守られる良策かと思います。(飲食店業界は売上げが減ることを危惧して反対する動きがありますが、禁煙によって飲食店の売上げは減るものでなく、かえって増えるであろうことが国内外で報告されています。) 2.従業員のいない既存の飲食店については、新規店は屋内禁煙を義務づけ、既存店でも店主(と家族)及び利用客の健康のために、屋内禁煙が望まれます。 ただ東京都のように、条例の制定を優先するために、経過措置として、禁煙か喫煙可の表示を店頭(入口)に掲示するとの義務づけをし、喫煙可の店に子ども・未成年者・妊婦の出入りを禁ずることで、当面は店主の判断に委ねる選択肢がありうるかもしれません。 3.「分煙」では煙は必ず漏れ出ますので、屋内禁煙の徹底が必要です。 ・「行政機関」だけではなく、議会、警察署、及び国関連の税務署、裁判所・検察などの司法機関等も含められるべきです。 ・条例の遵守を担保するために、罰則(行政罰の過料)が不可欠です。 4.以上、大阪府内を網羅する受動喫煙防止条例の制定に向け、大阪府、及び大阪市など府内の市町村とも連携・協力して進めていただき、必要であれば堺市独自の条例制定の検討をよろしくお願いいたします。 子どもに無煙環境を推進協議会 大阪府堺市南区庭代台4-2-3 |