【都議選】受動喫煙対策 各会派の考えは
2017年6月29日 seiji.yahoo https://seiji.yahoo.co.jp/article/642/
他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙を巡っては、対策強化を盛り込んだ健康増進法の改正案の国会提出が見送られました。一方で、東京都では小池百合子知事が対策強化に意欲を示し、都議選の争点のひとつになっています。
Yahoo!みんなの政治が実施したアンケート調査では、主要7会派すべてが罰則付きの条約制定に賛成の立場を示しています。
飲食店の屋内での喫煙を全面的に禁止する罰則付きの条例を制定することに賛成ですか。反対ですか。
飲食店の屋内での喫煙を全面的に禁止することで、他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙を望まない人の健康を守ることができます。受動喫煙による健康リスクは、がんだけでなく、脳卒中や乳幼児突然死症候群にもかかわってきます。また、国際オリンピック委員会は、「たばこのないオリンピック」を目指しており、開催国に対して喫煙の法規制を求めています。実際に、直近のオリンピック開催国であるイギリスやブラジルでは、レストランやバーなども含めた屋内は全面禁煙とし、違反した場合には罰則が課される受動喫煙を禁止する法律が制定されていました。
飲食店の屋内での喫煙を全面的に禁止すると、喫煙者が行かなくなり、売り上げが落ちるなどの経済的損失をもたらすおそれがあります。そもそも、民間の経済活動に対して、罰則付きの規制を一律でかけることに問題があります。全面禁煙にするのか、喫煙可能にするのかという二者択一的な選択でなく、喫煙や分煙の店頭への明示を義務づけるなどの方法によって、受動喫煙を望まない人を守る方法もあり、そちらの方が消費者に選択の機会を与えることにつながります。
都民の健康を守るため、厚生労働省が示した案に沿った条例化が望ましい。また、東京五輪開催に際して、国際公約でありWHOやIOCの見解を尊重すべきと考えます。 我が国は、「たばこの規制に関する世界保健機関(WHO)枠組み条約」の締結国です。
都議会公明党は、スモークフリーの東京を目指す立場から、東京2020大会での「たばこのない五輪」の実現を一貫して主張してきました。実際に受動喫煙に関する都民の意識調査でも、全体の約66%の人が、法 的な規制を望んでいます。しかし、日本の受動喫煙対策は、WHOが「最低レベル」と判定しているように、極めて遅れた状況にあります。最早、これ以上の停滞は許されません。都議会公明党には、受動喫煙防止条例案を独自に提出する用意もあります。都は率先して、受動喫煙による健康被害の抑制に向け、屋内を禁煙とする受動喫煙防止条例の制定を急ぐべきであります。
受動喫煙は肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、SIDS(乳幼児突然死症候群)など数多くの疾患につながり、日本では、年間1万5千人が受動喫煙により死亡していると推計されています。日本の対策は遅れており、WHOからも最低レベルと評価されています。たばこ規制枠組条約のガイドラインでは、100%の無煙環境以外のアプローチは効果がないとされており、受動喫煙を防ぐには屋内を禁煙にする必要があります。日本共産党は、不特定または多数の者が出入りする屋内の公共空間と職場を全面禁煙にする罰則規定を含む受動喫煙防止条例をつくることを公約しています。幅広い関係者の理解を得る努力をしつつ、踏み出すべきです。
私たちは、国が、健康増進法改正案の提出を先送りするなか、受動喫煙ゼロを実現するために、都が独自の禁煙条例を制定する意義はますます高まったと考えます。都においては、公共施設は全面禁煙にするなど屋内施設の規制にとどまらず、路上や公園、競技場敷地内、あるいは面的な対応も含めて、広く受動喫煙対策に取り組む、都独自の支援策を講じるなどして、厳しい基準の条例の制定に向けて直ちに取り組むべきであると考えています。
当会では、スモークフリー社会の実現を政策のひとつに掲げている。基本的には厚労省案に近い内容だが、飲食店においては、面積で規制内容を区分することは必ずしも合理性があるとは言えず、むしろ「人」、とくに「働く人」に着目した規制内容にすべきと考えている。 「従業者を使用しない店、全従業員が同意した店」を例外とすることを検討している。
副流煙(二次喫煙)や、残留受動喫煙(三次喫煙)による、たばこ由来の有害物質への暴露は、大人は勿論、子どもへの影響が大きいことは明らかです。私たちは、今回の都議選・重点政策のひとつに「子どもを受動喫煙から守る条例をつくる」ことを掲げました。受動喫煙対策の目的を考えれば、屋内施設に例外は設けるべきではなく、屋外対策も同時並行ですすめるべきです(路上や公園での喫煙禁止と、確実に煙対策をした喫煙コーナーを設置等)。ただし、対策を促進するうえでは、周知・広報を優先し、具体的な罰則については、慎重に検討すべきだと思います。
アンケート回答期限:2017年6月14日/協力:選挙ドットコム、早稲田大学マニフェスト研究所