(H29.1.13(金)10:01 ~ 10:11 省内会見室) http://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000148668.html
(記者)
受動喫煙対策についておうかがいいたします。厚生労働省は、この国会に受動喫煙対策強化の法案を出される方針だと思いますが、昨日、外食産業を中心とした団体が緊急集会を開きまして、中小の飲食店などの経営基盤が弱いところはかなり厳しいということで、反対するような声明を上げてきていらっしゃいますが、この国会で法案を出す意気込み等をおうかがいしたいことと、中小の飲食店への配慮などについてはどのようにお考えかお聞かせください。
(大臣)
まず第一に、2008年の北京オリンピック以降にオリンピックを開催した全ての国において、罰則付きの受動喫煙防止の措置が行われているということを明確に皆様方に知っていただいたほうが良いだろうと思います。
つまり、オリンピックやパラリンピックを開催している国は、北京オリンピック以降は全ての国において罰則付きの受動喫煙防止措置を取っているということがまず第一であります。
そして、2010年にWHO(世界保健機関)とIOC(国際オリンピック委員会)が、たばこの無いオリンピックについて共同で推進することについて合意しているという大きな世界の流れがある中で、世界から、ワールドカップも2019年にありますが、大勢の方々にオリンピックやパラリンピックに来ていただこうということで、その際のおもてなしの心として受動喫煙は日本では有りませんという国に変えていかないといけないという使命があるということを、国民の皆様方に改めて知っていただいたほうが良いと思っています。
そのために、通常国会に私どもとして受動喫煙防止に関する法律を出そうということで、鋭意議論をしていただいているところであります。
そういう中で、昨日、飲食店業界の団体の皆様方などが集会を開かれて、サービス業に対して原則建物内禁煙を課すということではなくて、業界の自主的な取組みを支援すべきという内容の決議をまとめられたということを報告を受けているところでございます。
昨年10月と11月にヒアリングを行っておりますが、その中でも様々な意見がございました。
WHOの報告で、日本の受動喫煙防止対策は世界でも最低レベルということになっておりまして、こういったことも重く受け止め、今申し上げたような、北京から始まって全ての国がオリンピックやパラリンピックを開催する前に受動喫煙防止措置を取っているということでありまして、東京オリンピック、パラリンピック、さらにはその前年のラグビーのワールドカップ、それよりも以前に2,000万人から4,000万人にインバウンドを増やそうということでありますけれども、受動喫煙の問題は無い国としておもてなしの心で受け入れるということが、インバウンドを増やす際の大事なことでもあろうと思っています。
我々としては、スモークフリー社会に向けた必要な準備を行うということで、皆様方には御理解を賜りたいと思っていますので、御議論を深めていただきたいと思います。
関連報道
飲食店など禁煙 受動喫煙防止の法案の通常国会提出目指す 厚労相(NHKニュース17/1/13より 動画あり)
受動喫煙対策、中小飲食店「対応難しい」業界団体が集会(日経17/1/12より)