袋井市議会は17日の11月定例会最終本会議で、市提出の「市たばこによる健康への影響から市民を守る条例」案を全会一致で可決した。喫煙行為の制限に踏み込んだ条例は県内初。喫煙者の減少に向けた取り組みを推進する。
同条例は28日公布予定で、来年7月1日に施行する。スポーツ施設やコミュニティセンターなど市所管の施設敷地内を禁煙とし、県や国の公共施設にも同様の対応を要請する。歩きたばこや妊婦と子どもの周囲での喫煙制限も設ける。同条例は理念的性質が強いため、罰則は設けない。啓発面では、小中学校などでたばこに関する正しい知識の普及や健康教育に取り組むと定めた。
条例案可決を受け、市民からは歓迎と戸惑いの声が上がった。1歳の娘を育てる同市の主婦鈴木亜美さん(28)は「散歩中、街中で喫煙者が気になることがあった。(条例化で受動喫煙について)考えてもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。一方、掛川たばこ販売協同組合袋井支部の女性部部長で、よろずや酒店(同市高尾町)の鈴木悦子さん(71)は条例は仕方ないとしながらも「知らない人もいて、どれくらい効果があるか疑問」と指摘。「ただ禁止ではなく、喫煙スペースを設けることも必要では」と話した。
原田英之市長は「日本一健康文化都市を掲げる市として、またSDGsの観点からも意味のある条例。市民にも協力をお願いしたい」と話した。
袋井市議会で12月17日、「たばこ条例」が可決された。これにより、来年7月から市の公共施設が完全禁煙となる。このたばこ条例は、袋井市が「日本一健康文化都市」を目指していることから、受動喫煙防止に加え、喫煙者の減少に努めようというもので、17日の市議会で全会一致で可決された。
現在、喫煙については国の健康増進法や県の条例により、公共施設の専用スペースや屋外では可能だが、袋井市では、来年7月に条例が施行され、屋外であっても、市の公共施設では完全禁煙。国や県の施設にも禁煙をお願いするという。実際に公園などでも来年7月以降は灰皿が撤去される見込み。
さらに、条例には市内全域での歩きたばこや、子どもや妊婦の周辺での喫煙しないように努めることも盛り込まれている。また、条例に違反しても罰則はない。市民は、「たばこの煙も害があってはいけない。なくなることでより安全に遊べるかな」などと話している。市では、今後子どもたちへのたばこの正しい知識の普及など、健康教育にも取り組んでいくという。
2020/12月09日 13時21分 NHK https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20201209/3030009556.html
妊婦や子どもの近くでの喫煙制限や市の公共施設を完全禁煙にする袋井市の条例案が市議会で審議されています。
罰則規定はありませんが、喫煙制限などに踏み込んだ条例は県内で初めてだということです。
袋井市の条例案は、医師や教育関係者の意見を踏まえ、「健康都市」の実現に向けてまとめられ、開会中の市議会に提出されています。
条例案では、市の公共施設について、屋内も屋外も敷地内を完全禁煙にするほか、市内にある県などの施設でも同様の対応を求めることとしています。
さらに、妊婦や子どもの近くでの喫煙制限や歩きたばこの禁止も盛り込まれています。
条例案に罰則規定はありませんが、公共施設の屋外で喫煙場所の設置を認めている県の条例などに比べると、踏み込んだ内容になっていて、市によりますとこうした条例が制定されれば県内で初めてだということです。
条例案は、市議会定例会の最終日、12月17日に採決が行われる予定で、市は、来年7月1日の施行を目指しています。
2020/11/18 09:03 静岡新聞 https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/832145.html
袋井市は17日までに、将来的な喫煙者の減少につなげようと、歩きたばこや妊婦と子どもの周囲での喫煙制限、公共施設敷地内の禁煙などを盛り込んだ条例案をまとめた。24日開会の市議会11月定例会に提出する。受動喫煙防止や喫煙行為の制限にまで踏み込んだのは、同様の条例としては県内で初めて。来年7月1日の施行を目指す。
名称は「市たばこによる健康への影響から市民を守る条例」案。公共施設敷地内の禁煙は、多人数が使用する市所管の施設を対象とし、県や国の公共施設などにも努力義務として同様の対応を要請する。理念的性質が強く、罰則規定は設けない。小中学校などでたばこに関する正しい知識の普及や健康教育などにも取り組むとした。
市が掲げる「日本一健康文化都市」の実現に向けた取り組みの一環。条例案は医師や教育関係者、飲食業者らで構成する検討委員会や市民との意見交換会、アンケートなどを踏まえて作成した。
市健康づくり課の担当者は「市民の健康を守るという意味で大変意義のある条例。改めてたばこについて考えるきっかけになれば」と話す。