議会庁舎に喫煙所? 職員は「釈然としない」 禁煙求める市民が監査請求 北海道議会

2019/7/10(水) 札幌テレビ「どさんこワイド179」 http://www.stv.jp/news/stvnews/u3f86t000005qu5v.html

 

新しい北海道議会庁舎への喫煙所設置問題です。禁煙を推進する団体が、完全禁煙を求めて知事に住民監査請求をしました。隣の北海道庁の建物は屋内禁煙ということもあり、職員からは「釈然としない」という声が聞かれました。

11年前から屋内が禁煙となっている道庁。出入り口から150メートルの場所にある喫煙所まで、職員が続々とたばこを吸いにやってきます。そのすぐ後ろに建てられているのが、来年1月に完成する道議会の新庁舎。ここに屋内喫煙所を設けようという動きが議論を呼んでいます。鈴木知事に対し10日、住民監査請求をした日本禁煙学会の松崎道幸北海道支部長。先週、自民党会派が喫煙所設置を求める方針を固めたことを受け、庁舎内の完全禁煙を求めました。
(日本禁煙学会 松崎道幸北海道支部長)
「議会こそ率先して完全禁煙を実行して、道民市民の模範となる行動をするべき」
道議会庁舎は改正法によって、来年4月に原則屋内禁煙となりますが、十分な分煙対策を施せば喫煙所を設けることができます。しかし、ある道職員からはこんな声も…。
「私たちはこんなに隔離されているのに、議員だけが専用の喫煙所を使うのは疑問だ」
道の関係者によると、新庁舎には職員や一般向けの喫煙所は設置されない予定です。議員だけがたばこを吸える、いわば「特権」を得る状況が生まれかねません。また、禁煙学会の松崎支部長は、喫煙所設置には相当な費用がかかると主張しています。
(日本禁煙学会 松崎道幸北海道支部長)
「少なくとも1000万円以上の無駄な支出がなされるだろう。主導的に知事が判断して行動してほしい」
新庁舎は議員のためだけの喫煙が許される施設となるのか。監査委員は60日以内に今回の請求が妥当かどうか判断する予定です。


道議会庁舎禁煙求め住民監査請求

2019/07月10日 12時31分 NHK https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190710/7000011755.html

 

道議会の新庁舎に喫煙室を設けるかどうか意見が分かれている問題で、日本禁煙学会北海道支部は、新庁舎の敷地内を全面禁煙とするよう知事に求める住民監査請求を行いました。

来年1月に完成予定の道議会の新庁舎は、健康増進法の全面禁煙施設の対象に含まれていないとして、道議会では喫煙室を設け分煙にすべきだとする会派がある一方、喫煙室を設けることに慎重な会派もあり結論が出ていません。
こうした中、10日、医師らつくる禁煙団体「日本禁煙学会北海道支部」の松崎道幸支部長が、新庁舎に喫煙室を設けず全面禁煙とするよう鈴木知事に求める住民監査請求を行いました。
請求では、▽喫煙室の設置は受動喫煙につながり住民の健康を損ねるとしているほか、▽設置におよそ1000万円の費用がかかるといった試算を示し、道財政が厳しい中、無駄遣いをやめて道民の健康増進につながる施策に費用を回すべきだと指摘しています。
これについて松崎支部長は記者会見で、「喫煙所の設置は立法を司る議員としての行動としても法の精神にもとることだ。知事としての立場をはっきりと表明してほしい」と述べました。

【知事は】
これについて鈴木知事は道議会の特別委員会で、「道議会が法令に基づき適正に対処するものと考えている」と述べました。
そのうえで鈴木知事は、「道議会新庁舎の屋内全面禁煙などの取り組みの必要性については道議会内で検討されるべきと考えている」と述べるにとどめました。