喫煙習慣ありは14.8%=過去12年の最低に並ぶ-厚労省調査

2025/12/02 17:25  時事 https://medical.jiji.com/news/60818

 厚生労働省は2日、2024年の国民健康・栄養調査の結果を公表した。国民の生活習慣などを調べたところ、習慣的に喫煙している人は14.8%で、過去12年間で最低となった。
 調査はコロナ禍の20、21年を除いて毎年行われており、24年は10~11月に実施。無作為抽出した2万5816世帯のうち1万414世帯から回答を得た。
 調査によると、たばこを毎日か時々吸うと回答した人は14.8%で、男性24.5%、女性6.5%。男性の40~50代では3割を超えた。
 12年は全体で2割を超えていたが、その後は減少傾向となっており、今回は22年と並んで最も低い割合だった。
 喫煙者のうち、紙巻きたばこが約6割、加熱式たばこが約4割たばこをやめたいと考えている人は18.6%だった。一方、非喫煙者で「望まない受動喫煙がある」と答えた人は26.7%で、路上が最も多く、職場や飲食店が続いた

喫煙エリアでたばこを吸う人=資料(EPA時事) 喫煙エリアでたばこを吸う人

「たばこをやめたい」喫煙者の2割弱にとどまる 厚労省調査、政府目標は喫煙率「12%」

2025/12/4 12:12  産経 https://www.sankei.com/article/20251204-6ZMYSWY5VNBG5FCEDKGYEUE6CI/?892702



厚生労働省が今月に入り公表した「2024年国民健康・栄養調査」結果で、日ごろから喫煙の習慣のある成人は14・8%だった。このうち、健康のためにも「たばこをやめたい」と思う人は18・6%にとどまり、なかなか禁煙できない実態が浮かんだ。

調査は2024年10、11月に実施され、1万400世帯から回答を得た。喫煙者の割合は、10年前(2014年)の調査では全体の19・6%だった。年を追うごとに減少傾向にはあるようだ。

政府は2024年度から12年間の方針「健康日本21(第3次)」のなかで、喫煙に関し①20歳以上の成人の喫煙率の減少(喫煙をやめたい者がやめる)②20歳未満の喫煙をなくす③妊娠中の喫煙をなくすーという3つを目標に掲げている。このうち喫煙率については2032年までに「12%」まで下げることを目指しており、到達にはもうひと踏ん張りが求められそうだ。

今回の調査結果では、習慣的に喫煙する人の内訳も詳しく示された。地域別では北海道(34・6%)、長崎県(32・7%)、茨城県(30・7%)などで高い割合となった。男女別にみると男性は24・5%。女性は6・5%だった。さらに、男性を年齢別にみると、40代(34・5%)と50代(31・9%)が多かった

たばこの種類別でみると、男性では、火をつけてたばこの葉を燃やして煙を吸う「紙巻きたばこ」が65・4%、火を使わずにたばこ葉を加熱し、生じた蒸気を吸引する「加熱式たばこ」は41・4%両方を使う回答者も1割近くいた。

紙巻きであれ、加熱式であれ、健康へのリスクはゼロではない。ただ、実際にたばこをやめるのは難しいようだ。日ごろからたばこを吸っている成人で「やめたい」と思う人は、男女全体のうち18・6%にとどまった。

たばこを吸わない人にとっては、思いがけず喫煙者の煙を吸う「受動喫煙」で、健康の被害が引き起こされる可能性がある。政府は健康増進法に基づき、多くの施設で屋内禁煙を義務付けている。今回の調査では、そうした望まない受動喫煙の機会が「ある」と26・7%が答えた。場所は「路上」(28・6%)、「職場」(16・9%)、「飲食店」(16・7%)だった。

2025/5/8 受動喫煙防止の改正健康増進法施行5年 飲食店全面禁煙いたらず