チャンピックス供給再開、4年以上ぶり ファイザーの禁煙補助薬
2025/10/31 04:30 日刊薬業 https://nk.jiho.jp/article/202905
ファイザーが、ニトロソアミン問題への対応を理由に4年間以上にわたって停止していた禁煙補助薬「チャンピックス」の供給を、10月30日から再開したことが分かった。再開の前提となる製造方法等変更に関する一部変更承認が下りたためだ。供給が再開されたことで、医療機関の間で、休止していた禁煙外来を復活させる動きが広がる可能性もありそうだ。
同社は医療関係者向けサイトで、同剤の供給を30日から通常出荷の形で再開することを周知。「長期出荷停止で多大なるご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます」との謝罪コメントも載せた。
同剤は、禁煙治療の中心的な薬剤として使用されていたが、ニトロソアミンが社内基準値を超えて検出されたため、2021年6月に日本を含む全世界で出荷停止になった。その後、同社は基準値を満たすための製造方法等変更に関する一変承認申請を24年7月末に行った。当初は承認を経て25年上半期に出荷を再開する予定だったが、今年6月に延期を発表。その際に同社は「新たな再開時期は未定だが、承認取得後に速やかに再開できるよう準備を進める」としていた。一変承認が下り製造を再開したことや、需要予測を踏まえても安定した出荷が可能と判断したことから、供給再開に踏み切った。