WHO-FCTCの会議に先立ち,以下を提出しました。
(外務省 総合外交政策局 国際社会協力部 専門機関行政室気付

                                    平成1210月1日

WHO-FCTC(たばこ規制枠組条約)日本政府代表団 御中 

                           特定非営利活動法人「子どもに無煙環境を」推進協議会

 WHO-FCTCの情報公開・公聴と厳しい条約策定のお願い

 謹啓,今月16日より,WHO-FCTCの政府間交渉がジュネーブで開催されますが,10/12,13の公聴会には,本会より宮崎恭一理事(東京事務局長)が出席し,本会のsubmission(提案・意見,日本文と英文を別添)を発表する他,日本のNGO団体からのsubmissionのいくつかを代読発表することにしています。

 また,この宮崎理事の派遣は,国際的な NGO Alliance と連携し,今後わが国で活動を開始する予定の FCTC Alliance Japan の準備会の初の行動でもあります。今後国際的連携のもとに,本会も参画して,わが国でも厳しい条約策定を要請し,広報活動,ロビー活動も展開していきたいと考えています。

 つきましては,第1回のWHO-FCTCの政府間交渉を前に,日本政府は,大蔵省やたばこ産業に押されて,後ろ向きの姿勢との報道がされ,国際的に日本の姿勢に批判と指弾が集中するのではないかと懸念しております。また日本が,国民の健康をたばこから守る国際的動きに独り取り残されるのではないかと危惧もしております。そのようなことのないよう,今回,以下の点にご高配をお願い申し上げます。

  1. 今回のWHO-FCTCの政府間交渉,公聴会,また昨年5月に世界保健総会で採択されたFCTCを進める決議とその後の動きは,わが国では全くといって良いほど広報されていません。日本政府は,日本国民の今後の健康に関わるこのような重大な国際的動きを,広く国民に知らせるべきです。
  2. また,このFCTCに関係する日本側の関係省庁の協議について,広く国民に公開し,また意見や提案を募るべきです。アメリカを始め,各国でも行っているのですから,日本においても,行うべきで,今回の日本政府代表団の出発の前に,これらの情報公開と広報をお願いします。

  3. 第1回政府間交渉中,及び交渉後,また今後も逐次,情報公開と広報,及び公聴をお願いします。

  4. 本会は別添のようなsubmissionを発表しますが,これらは国民(特に非喫煙者及び未成年者)の意見を代弁するものと考えています。
    日本政府及び代表団におかれましても,このことをご理解いただき,これらを条約に盛り込むようご尽力をお願いいたします。万が一にも,国民の健康より,税収入やたばこ産業の利潤優先の姿勢をお採りいただくことのないよう,お願いいたします。

                                     敬具