2000年6月の衆議院議員選挙での公開アンケートの集計結果を踏まえ,各党に以下の要望を提出しました。

                                          平成12年8月30日

 各党 総裁,代表,党首 様

                          特定非営利活動法人「子どもに無煙環境を」推進協議会
                          たばこれす

「非喫煙者と未成年の健康をタバコから守る法律」制定など
 タバコの健康対策のお願い

謹啓,先の選挙で本会は,選挙区候補者に「非喫煙者と未成年の健康をタバコから守る法律」制定
の公開アンケートを行いました。当選された議員の内,80人の方からご回答をいただきました。

 アンケートの集計は,投票前に,本会のホームページ http://www3.ocn.ne.jp/~muen/ で紹介させていただきま
したが,現在ホームページでは,当選された方々のご回答,及びコメント・自由意見を掲載させていただいています。

 同封の集計一覧のように,大半の方々に,未成年の喫煙対策や「非喫煙者健康保護法」の制定に賛意をい
ただくなど,前向きのご回答で心強く思っております
各党におかれましても,多くの議員の方々の前向きの
ご回答を踏まえ,以下の点にお力をお願い申し上げます。

1.たばこには依存性があることから,近年増えている子ども・未成年の喫煙を防止し,かつ子ども・未成
  年を含む非喫煙者の健康をたばこの害から守るために,後記のような内容(素案)の「非喫煙者及び未
  成年の健康をたばこから守る法律」の制定を議員立法等で進めてください。また党として進めるようご
  協力ください。

2.この法律制定を含め,たばこの健康問題改善のために「議員連盟」を作り,健康づくりに最重要で対策
  効果の顕著な,かつ国際的に遅れているわが国のたばこ対策を,是非とも推進するようお力をお願いし
  ます。

3.たばこと健康問題の改善について,党で論議し,国会で取り上げるなど,お力をお願いします。

4.未成年者の喫煙対策については,スクラップ記事にもありますように,警察庁が7月に「少年の問題行
  動を助長する社会環境対策の在り方に関する調査研究会報告書」を公表し,今後,「未成年者喫煙禁止
  法」の実効性のある法改定を進めるようです。未成年者が自由にたばこを買える自動販売機の制限,コ
  ンビニやたばこ店などの対面販売で年齢証明の提示を義務づける,違反販売者の厳罰などを法改定に盛
  り込むよう,抜本的な対策推進に是非お力をお願いします。

  
警察庁への本会の要望・提案は,本会のホームページに紹介しています)

 これらに関係する資料は,本会のホームページにも紹介していて,またお送りもできます。なお,今回の同封に,
アンケートの集計結果の他,たばこ対策の法律一覧関係スクラップ,本会の啓発ポスター(20万枚を8月から全
国各所に無料配布・掲示中です),本会の自己紹介文を同封させていただきました。
 今後も,「非喫煙者健康保護法」や未成年の喫煙対策などにお力をよろしくお願い申し上げます。

【非喫煙者及び未成年の健康をたばこから守る法律】(概要案)
第一条(目的) この法律は,非喫煙者の健康をたばこから守り,また未成年者がたばこを吸い始めないための社
会環境を整備し,もって国民の健康の増進に寄与することを目的とする。
第二条 国及び地方公共団体は,非喫煙者及び未成年者の健康をたばこから守るために,施策を講じなければなら
ない。
第三条 公共的施設,公共交通,教育施設,スポーツ施設,政令で定める規模以上の飲食店の管理者,事業所の事
業者,及び路上の管理者は,非喫煙者がたばこの煙を吸わされないよう,建物,敷地内及び路上を整備し,その旨
表示し,遵守させるようにしなければならない。
2 必要により喫煙指定場所を設ける場合は,たばこの煙を非喫煙者が吸わされないよう設備し,喫煙指定場所の表
示をしなければならない。
第四条 何びとも,不特定多数が利用する公共の施設,複数の勤務者のいる事業所内では,喫煙指定場所以外で,
また路上では禁煙地域で,喫煙してはならない。
第五条 未成年者が購入することが可能な場所には,未成年者の購入が可能なたばこ自動販売機を設置してはなら
ない。