世界禁煙デー2000.5.31に関する資料
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Tobacco Kills - Don't be duped の関連資料(訳:タバコで死ぬぞ、ダマされるな)
World No-Tobacco Day 2000. 31 May.
http://www.who.int/toh/media/wntd2000/wntd2000.htmテーマ
娯楽とタバコ販促−タバコ会社のダマしの手口に対抗するスローガン
Tobacco Kills −Don’t Be Duped (タバコで死ぬぞ ダマされるな)目的
タバコの広告・販促活動を禁止する国内的・国際的措置へ向けての基盤作り理論的根拠
タバコ産業の主な目的の一つは、喫煙を個人の趣味嗜好の選択という枠内でとらえさせることにある。この考えのおかしいところは、タバコ産業の営業活動というものを全く無視していることである。人間があたかも、宣伝広告などの外部の影響をまったく受けない、真空の状態で行動の選択をしている、と仮定している。
タバコ会社は、芸能娯楽・スポーツに広告を出し、喫煙者の魅力的な姿を流し続けている。面白くて愉快でオシャレで、その上なんと健康的なイメージ。これらの映像やモデルによって、我々はタバコがイメージアップに最適の小道具だと思わされてしまう。このような幻想を抱かせることで、タバコ会社は死を呼ぶ商品を売りつけているのである。「タバコ会社は、若者に喫煙を始めさせるために、年間60億ドルをつぎこみ、タバコに一定のイメージを結び付けている。セクシー、かっこいい、勝者、人気者、男らしい、オシャレ、ツッパリ。これらイメージが、夜昼となく映画で流され、マンガのキャラクターとなってお目見えする。」これは元Winstonの広告モデルで、後にタバコ規制活動家に転じたアラン・ランダー氏の言葉である。
喫煙の動機が、広告によって強められるのは確かである。特に芸能やスポーツの分野での広告は効果がある。タバコ会社はこのことをよく知っており、盛んに売込みを図っている。世界のいたる所で、狡猾な価格・配置・拡販戦略を展開しているのである。
タバコ広告が規制されている所では、法の網をくぐるために、スポーツイベントのスポンサーになったり、映画の中で製品を吸わせたりしている。
タバコ規制側は、このようなタバコ産業側の広告宣伝と張り合ってはいられないし、またその必要もない。科学、司法、公衆衛生、経済など、各々の立場で、タバコ規制を支持する方向に働いている。反タバコの取り組みは、情報発信の点で相手を上回り、健康問題としてのタバコ対策で主導権を握ることができるだろう。若者を食い物にする大衆文化戦略に立ち向かおう
世界禁煙デー
2000の目的は、タバコ産業が、地球規模で繰り広げるマーケット戦略について警鐘を鳴らし、これに立ち向かうことである。彼らは特に若い人をターゲットにして、映画、音楽、芸術、スポーツなどを通して、タバコのカッコいいイメージをばらまいている。この目的のため、次のような運動が有益だろう。
- タバコ会社の拡販戦略が、虚偽と欺瞞と人為的操作に満ちており、それは彼ら自身の機密文書から明らかであることを、広く人々に知らせる。
- このような欺瞞に満ちた拡販戦略に対処するため、国内外のタバコ規制の経験について情報交換する。
- 芸能人、スポーツ選手、メディア関係者が、タバコ規制のために強力な国際的連携態勢を取る。
これらの行動により、タバコの広告宣伝を禁止する世界的な法的規制の緊急性について、より広い政策論議が可能になるだろう。
5月31日は 世界禁煙デー
この日は各国・各地域で独自に催しが行われる。各地域で、芸能人を起用できることが望ましい。
Dr. Varabhorn Bhumiswadi だ。TFI(タバコのない世界構想)とSEAROは、タイの厚生省とともに、バンコクでの催しの企画に参加する。世界禁煙デーの催し・行動についての問合わせは、SEARO地域健康アドバイザーの Martha Osei まで。
世界禁煙デー2000の国際イベント開催国はタイ。タイではこのイベントのための開催実行委員会が設立されており、指導にあたっているのは厚生省医学局タバコ消費管理研究所長の喫煙者に禁煙をしてもらうため、国際禁煙コンテストが行われる(日本でも大阪がん予防検診センターが参加)。詳しくは、タバコのないヨーロッパ行動計画の
Dr. Peter Anderson まで。ジュネーブ、ニューヨーク、その他世界各都市で、イベントが企画されている。是非あなたの都市での企画をお知らせ下さい!!
「インサイダー」 国際的にタバコに大きな注目を集めさせた映画
「インサイダー」(ウォルト・ディスニー映画、出演・アル・パチーノ、クリストファー・プラマー)が
1999年11月5日アメリカで封切りされた。これは、元Brown & Williamson 社の副社長(研究開発)、Dr. Jeffrey Wigand の物語。彼はタバコ会社のニコチン量操作を暴露した人物。映画では、彼の奮闘と、タバコ会社が彼を黙らせようとする様が描かれている。彼はTFIが世界的に進めている、「タバコで死ぬぞ、ダマされるな」メディア・NGO・キャンペーンの旗振り役であり、イベント出演に応じている。問合わせは同氏に直接されたい。
(日本でも今年5月後半に各地の映画館で上映され,関係イベントも計画されている)関連商品
1999
年11月より、一連の関連商品が売り出されている。共通ブランドは「BOB」。
- 娯楽文化とタバコについての概要・理論
- 4種類のポスター
「BOB」のポスター使用の権利は、カリフォルニアの保健省から獲得済み。各国はいくつかの選択肢から選ぶことができる。
デザインを組み替えたポスターのセリフは「癌になっちゃったよ、ボブ」。
このサイトからダウンロード可。CD―ROMは、WHOの地域本部でどうぞ。アル・パチーノ、プロデューサーのミカエル・マンらのインタビュー。
- ビデオニュース
「インサイダー」についてのTFIの活動を紹介するビデオニュースが、ロンドンのフェニックステレビのプロデューサー・サンドラ・カドゥーリよって制作された。内容はDr. Derek Yach, Dr. Wigand、
- 社会事業声明(PSA)
TFIは、CDCと交渉して、2本の社会事業声明の権利を獲得した。スーパーモデルのクリスティ・ターリントンとポップグループのBoys 11 Men が、強烈な反タバコ、反ウソつき商法のメッセージを伝えてくれている。欲しい方は地域本部まで。
その他の企画案
TFIでは、次のような企画を開催してくれる国・団体・個人を募っています。
WHOのシステムを作る
- テレビや映画の制作関係者を集め、映画で描かれるタバコが世界に与える影響について話し合う討論会
- 芸能人やスポーツ選手らにタバコを吸わせるのに、いくら支払われているのかを公表する
- タバコのないコンサートを共同開催・後援する。コンサート会場からタバコをなくすよう芸能人に呼びかける。
- タバコ広告を手がけるか否かで、広告会社を採点・格付けする
それと同じ流れで、全世界に呼びかけて募金を募り、場所・空間・テレビの時間を買って反タバコの広告を流す「センチメートル反タバコ運動」を起こす タバコ産業から金をもらって記事を書いているジャーナリストを探す「やらせ発掘コンテスト」を世界中で行う Wigand 氏を招いて各地で映画の宣伝イベントを開く
(訳:江頭節子)