北海道議会新庁舎の喫煙所撤回を 禁煙学会支部が申し入れへ

2019/06/14 05:00 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/315035

 

 日本禁煙学会北海道支部(松崎道幸支部長)は19日、道議会の村田憲俊議長に対し、来年完成する新道議会庁舎(札幌市中央区)への喫煙所設置をやめるよう、申し入れ書を提出する。たばこの害に懸念を示した上で、喫煙所は「税金の無駄遣い」として庁舎内の全面禁煙を訴える。

 申し入れ書は、屋内の喫煙所について「どのような対策を講じても人の出入りで煙が漏れ出る。服や体に付着した煙、臭いは発散し続け、受動喫煙の危害を回りに及ぼす」と強調。道庁本庁舎と同様に、道議会庁舎を屋内全面禁煙とするべきだ―としている。

 喫煙所設置に踏み切れば「税金の無駄遣いとして住民監査請求がなされ、全国からも批判が沸き起こる」とも指摘している。

 改正健康増進法により、行政機関や学校は7月から全面禁煙に移行。「議決機関」の道議会庁舎は行政機関に当たらず対象外となり、飲食店などと同様に来年4月から原則禁煙となる。国の基準に沿って排気や分煙対策をすれば、「喫煙専用室」の設置が可能となる。

 新議会庁舎への喫煙所設置を巡ってはこれまで、自民党・道民会議と民主・道民連合の2会派が求めており、設置される可能性が高い。

 現在、道議会庁舎では一部議員が喫煙所以外のスペースでもたばこを吸っており、分煙は徹底されておらず、批判も根強い。松崎支部長は「道民の健康を守るために議会はその先頭に立つべきであり、公共施設は例外なく禁煙とするべきだ」と話している。

参考 

・2019.06.07 今どき?道議会新庁舎に喫煙所 自民、民主両会派が要望(北海道新聞