飲食店は「屋内禁煙」 秋田県が基本方針、役所は「敷地内禁煙」

2018年12月8日   秋田魁新聞 https://www.sakigake.jp/news/article/20181208AK0003/  関連記事18/12/5

 

 秋田県は7日、受動喫煙防止に関する条例の制定に向けた基本方針を明らかにした。教育・行政・医療機関と社会福祉施設は敷地内禁煙、飲食店を原則屋内禁煙とすることが柱。7月に成立した改正健康増進法に比べて厳しい規制を盛り込んだ。

 県は条例案の骨子を来年2月の県議会に示す方針で、同年中の制定を目指す。「健康寿命日本一」に向けた取り組みだが、規制が強化された場合に対応を迫られる飲食業界などを含めて議論を呼ぶ可能性がある。

 基本方針によると、教育・行政・医療機関と社会福祉施設は、屋外に喫煙場所を設置することもできない。改正法では、喫煙場所の設置が可能となっている。

 飲食店について、改正法は資本金5千万円以下で客席面積100平方メートル以下の既存店で喫煙を認めるが、基本方針では従業員を雇う飲食店は面積にかかわらず、原則屋内禁煙とした。喫煙できるようにするには専用室の設置が必要。従業員のいない店は禁煙か、喫煙かを選べる。

 このほか、駅や空港を屋内禁煙とした。未成年者が利用する通学路や公園、観光客が大勢集まる場所については、受動喫煙が生じないように配慮を求めるとしている。

 基本方針は7日の県議会福祉環境委員会で示された。罰則の有無に関する質問に対し、県は今後検討する考えを示した。

 県は月内にも、基本方針についてのパブリックコメント(意見公募)を始める予定。