2018年12月5日 掲載 秋田魁新報 https://www.sakigake.jp/news/article/20181205AK0027/ 関連記事18/12/08
佐竹敬久・秋田県知事は5日の12月県議会本会議で、受動喫煙防止対策を強化するため、条例を制定する方針を示した。具体的な規制を今後検討し、来年中の制定を目指す。鈴木雄大氏(自民)の一般質問に答えた。
今年7月に成立した改正健康増進法は、多くの人が集まる施設内での喫煙を罰則付きで規制。例外規定により、一部の飲食店では喫煙が認められることから「規制は不十分」との声もある。県の条例では、改正法より踏み込んだ独自規制をどう盛り込むかが焦点となりそうだ。
佐竹知事は「『受動喫煙ゼロ』の環境づくりを推進する」と強調。条例制定に向け、行政や事業者、県民の責務のほか、施設の種類ごとに具体的な規制を検討するとした。「実効性を高めるため、未成年者や観光客が集まる通学路、公園といった場所で規制を課すことも必要だ」とも述べた。
県が設置した「県たばこによる健康被害防止対策検討委員会」(委員長・三浦進一県医師会常任理事)は先月、「改正法を踏まえ、県独自の規制を検討する必要がある」との意見書をまとめた。教育機関や福祉施設、行政機関、医療機関には敷地内禁煙の推進を求めた。飲食店については、未成年者や従業員の受動喫煙を防止するための措置を講じることが必要とした。
県は検討委の意見を踏まえ、罰則の有無を含め条例案の内容を検討する。パブリックコメント(意見公募)も予定している。
県健康づくり推進課によると、受動喫煙防止に関する条例は東京、神奈川、静岡、兵庫、山口の5都県で制定。東京都の条例は、従業員を雇う飲食店を店舗面積にかかわらず原則屋内禁煙としており、改正法より厳しい規制となっている。
参考記事 2018.10.02 2018.09.29 など