(10) 「手くん、こんにちは。」 「なんだ、きみたちは体の中の者たちじゃないか。」 「手くんに、聞きたいことがあるんだ。」 「なんだい。」 「君かい、体の中に悪い毒を入れているのは。」 「毒? なんのことだい。」 「食べ物じゃなくて、白いけむりが出るものだよ。」 と、口くんが言いました。 「食べ物じゃなくて白いけむりが出るもの? うーん〜〜〜、なにかなあ?」 手くんは考えました。 「わかった、タバコだ。」 「タバコ??」 みんなは、顔を見合わしました。 「口くんのところへタバコを持っていくのはたしかにぼくだよ。でも、ぼくはある人に命令されてやっているんだ。その人の命令なしでは、ぼくは、動くことができないんだ。」 「その人とは、いったいだれなんだい? その人が命令して、ぼくたちの体の中に毒を入れて、みんなを困らせているんだ!」 「手くん、その人とは、いったいだれなんだい。」 「それは、脳みそくんだよ。」 「脳みそくん??!!」 と、みんなは、びっくりして叫びました。 「じゃあ、みんなで脳みそくんのところへ行ってみよう。」 みんなで脳みそくんのところへ出かけました。 |