(9)

「心臓くん、こんにちは。」

「やあ、みんなどうしたんだい。」

「だれか、体の中に毒を入れているやつがいるみたいなんだ。心臓くん知らないかい。」

「それがわからないんだよ。ぼくも、体の中に血液くんを運ぼうと力んでいる(血圧を上げている)のに、なかなかうまくいかないんだ。

 それに、実はぼくも、毒にやられて困っているんだ。一生働き続けるぼくの筋肉に必要な、O2 (酸素)くんと栄養を運ぶ周りの血管くんが、少しつまっているみたいで、ドッキンドッキンすることがよくあるんだ。」

「ごめん、心臓くん、ぼくが毒にやられて、病気になったからだよ。」

と、血管くんが言いました。

みんなは、

「だれなんだ! ぼくたちの体の中に毒を入れているのは!!」

と、叫びました。

「体の外から入ってくるのだから、口くん知らないかい。」

口くんは考えました。

「そういえばー、肺くんが言っていた白いけむりのようなものを、ぼくのところへ運んでくるのは、手くんのような気がするなぁー。」

「じゃあ、毒を体の中に入れている犯人は、手くんか? ようーし、みんなで手くんのところへ行こう。」

そして、みんなで手くんのところへ行きました。