2006年度6月 全国規制改革要望書   2006.8.16更新 New

 

【経緯1】
国においては、平成18年6月30日の締め切りで「全国規模の規制改革及び民間開放要望の募集
について」として、全国規模の規制改革等の募集を行いました。詳細は以下です。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/osirase/060324/betten2.html

 

 

本会は,これに以下の4項目の要望を提出しました。

 

(1)未成年者喫煙防止のためICカード式タバコ自販機に指紋識別機能付加を義務づける

 

(2)未成年者喫煙防止のためICカードと指紋識別によるタバコの店頭販売を義務づける

(3)監査委員は行政・議会から独立した人を選任すべき

(4)政府省庁の審議会は原則的に公開(傍聴可能)とすべき

 

【経緯2】

下記のように、7/27〜に各省庁からの回答がHPに順次掲載されました。

省庁名の後に,制度の現状措置の概要 [対応策]その他 に各回答を転記し、これに対

する再意見を,本会の更なる意見に記載しています。この再意見に対し,関係省庁から再回答

がある予定です。

 (回答の措置の分類 c:全国規模で対応不可 d:現行制度下で対応可能 e:事実誤認

     措置の内容 1:法律上の手当てを必要とするもの

 

  「全国規模の規制改革・民間開放要望」に対する各省庁からの回答

 

 【経緯3】

下記のように、8/14-15〜に各省庁からの再回答がHPに順次掲載されました。

省庁名の後に,再回答を転記しました

 

  「全国規模の規制改革・民間開放要望」に対する各省庁からの再回答

 

 

 本会は,2005年6月の受付月間の折には,下記7項目を要望提案し,回答がありました。

        http://notobacco.jp/kisei/kaikakuyobo0506.htm

 

  2005年11月の受付月間の折には,下記15項目を要望提案し,回答がありました。

        http://notobacco.jp/kisei/kaikakuyobo0511.htm

 

 

   要望主体者  特定非営利活動法人「子どもに無煙環境を」推進協議会

            〒540-0004 大阪市中央区玉造1-21-1-702
            http://notobacco.jp/muen/   公開 可

 

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(1)未成年者喫煙防止のためICカード式タバコ自販機に指紋識別機能付加を義務づける

 

(a)具体的要望内容

 

未成年者喫煙禁止法第四条(煙草又は器具を販売する者は満二十年に至らざる者の喫煙の防止に資する為年齢の確認其の他の必要なる措置を講ずるものとす)のために,タバコ製造・販売業界は,2008年に成人識別機能付タバコ自販機を導入するとしているが,これは年齢確認身分証明と写真で担保されたICカードの導入である。しかし本カードは転売されたり,なりすまし・代理購入等が可能で,未成年者が,自販機でタバコを買う可能性は十分にあり,また偽造や転売など新たな犯罪を誘発する可能性がある。ICカードと自販機に指紋識別機能を付加することにより,未成年の自販機によるタバコ購入をほぼ完全に防止する。

 

警察庁の回答z05030)7/27 c

制度の現状

 未成年者喫煙禁止法第4条では「煙草又ハ器具ヲ販売スル者ハ満二十年ニ至ラザル者ノ喫煙ノ防止ニ資スル為年齢ノ確認其ノ他ノ必要ナル措置ヲ講ズルモノトス」と規定されている。

措置の概要 [対応策]

 未成年者喫煙禁止法においては、煙草等を販売する者は、年齢確認その他の必要な措置を講じることとされているところ、未成年者による喫煙を防止するためには、たばこの販売に当たって、販売事業者が顧客に対面し、未成年である疑いがある場合には年齢確認の措置を確実に講じることが必要である。こうしたことから、警察庁としては、たばこ小売販売に係る関係業界に対して、関係省庁と連携して、未成年者喫煙防止のための適切なたばこの販売方法について、自主的な取組みを要請するなどしている。今後も、未成年者の喫煙防止を図るため、関係業界における取組み状況等を踏まえ、未成年者がたばこを容易に入手できる環境の改善等について、関係省庁と協力して検討してまいりたい。

 

財務省の回答z11026)7/27 c −

制度の現状

 たばこ規制枠組条約第16条においては、「締約国は、国内法によって定める年齢又は十八歳未満の者に対するたばこ製品の販売を禁止するため、適当な段階の政府において効果的な立法上、執行上、行政上又は他の措置を実施する。」とされている。また、未成年者喫煙禁止法第4条では、たばこの販売業者に対し、年齢確認その他の必要な措置を講ずるよう義務付けている。

 たばこ事業法においては、財務大臣は、未成年者喫煙禁止法第5条の規定に違反して処罰されたときは、小売販売業の許可を取り消し、又は一月以内の期間を定めてその営業の停止を命ずることができることとされている。

措置の概要 [対応策]

 取組みとして行われている成人識別機能付自動販売機の導入に際して、新たな自動販売機の機能の点について、行政が指紋認証機能を付加するとの規制を加えることは、行政が行う公的規制としてなじまないものであり、適当ではないものと考える。

 なお、成人識別機能付自動販売機へ指紋認証等の生体認証を導入することについての、社団法人日本たばこ協会の考え方は、以下のとおりである。

「成人識別機能付自動販売機における成人識別への指紋認証等の生体認証の導入については、@身体情報の登録に対する国民の意識、A技術上の問題、B導入コスト等を総合的に検討し、その実現可能性について慎重に検討する必要がある。すなわち、

@ 指紋認証等生体認証については、ICカード及び識別システムへの身体情報の登録の義務づけは、プライバシー保護及び個人情報保護に対する国民の意識の高まりを考慮すると、現段階で国民の理解を得られるものではないと考えられる。なお、一部金融機関のキャッシュカードに取り入れられている例もあるが、生体認証のカードの発行は顧客の任意となっており、全顧客を対象としたものではない。

A 上記金融機関で導入している指紋認証装置は、室内設置を前提として開発されたものとのことであり、たばこの自動販売機は屋外に設置されているものが多く、風雨にさらされる環境における生体情報の読取装置の安定性、信頼性等に技術上の問題がある。

B 約3千万人の喫煙者を対象とした指紋等生体情報の登録には、登録場所の設置や成人識別自動販売機への指紋識別機能を付加することについて、運用的にもコスト的にも相当な困難が生じると考えられる。

 以上を考慮すると、成人識別機能付自動販売機に生体認証を導入することについては、中長期的な課題と考えられる。

 なお、2008年に全国導入される予定の成人識別機能付自動販売機に使用されるICカードは、不正取得及び不正利用を防止するため、次の対策を講じるよう検討しているところである。

イ.カード表面への貸与・譲渡禁止の旨の文言及び所有者顔写真の表示。

ロ.会員規約への掲載(不正使用カードの無効化、再発行しない)

ハ.電子マネー機能の搭載

二.カード紛失の際、データ抹消による二重取得の防止

ホ.郵送及び対面による写真付身分証明書での確認交付」

本会の更なる意見8/2

(1)タバコICカードに写真を貼付しても,自販機はその写真で成人の本人確認を出来るシステムにはなっていません。本当に写真で自販機に成人本人確認をさせるのであれば,電子パスポート方式(日本政府も2005年に導入を発表しています)のように,カメラを設置し,写真との照合機能を付加させる(カードの電子チップに写真情報を記録させる)べきです。しかしそれは技術的にまだ難しいようですし,経費も膨大になるでしょう。

(2)それよりも,指紋識別(指紋でなくても生体認証であれば他でも良いのですが)の方が,実用可で経費も安く,かつ成人識別の確度は高いです。本当に自販機に成人本人確認をさせるのであれば,そのような確実性の高い有効な方法をこそ選択すべきではないでしょうか。

(3)写真を貼付したタバコICカードは,むしろ対面販売で,成人の本人確認のためにこそ活用すれば良いのではないでしょうか。

(4)2008年導入予定のタバコICカードは,未成年者を巻き込んだ転売買やなりすましが容易で,新たな犯罪や不正の温床になりかねません。電子マネー(プリペード)による未成年同士の購入強要も考えられます。それらを防止する手だてや法的措置が考えられていません。新たな犯罪や不正が予見されるこのカード導入の場合には,予めその手だてや法的措置・行政指導がなされるべきです(例えば不正使用や偽造に対する処罰や行政処分等)。それなしに日本たばこ協会等のカード導入を静観すべきではありません。

(5)2006年の通常国会(124回)で成立した「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律」は16歳以上等の外国人入国者に指紋等の個人認証を義務づけ,2007年秋頃に導入される予定とのことで,アメリカでは2004年より既に実施されています。本法はテロの未然防止が目的とのことですが,未成年者の喫煙がその健康を大きく損なっている事実からすれば,そこまで踏み込んだ成人の個人認証はやむを得ないこととして,国民の理解と賛同は得られると考えます(日本では,喫煙によって年間11万人余もの超過死亡があるとされているのですから)。現実改正入管難民法が成立しているのですから「行政が行う公的規制としてなじまないものであり、適当ではない」とは言えないのではないでしょうか。 

(6)国は,健康日本21計画で,「2010年までに未成年者の喫煙をなくす」という数値目標を掲げています。その実効性のある実現のためにも,未成年者のアクセスを完全にシャットアウトするこれらの措置(未成年者喫煙禁止法の改正などの法的措置を含め)が急がれます。

(7)それでも,自販機への未成年者の不正アクセスが防止できなかった場合には,たばこ規制枠組条約第16条の「拘束力のある書面宣言により禁止を約束することを明らかにすることができる」により,タバコ自販機の全面撤廃を行政責任で行うこととすべきです。

 

警察庁の再回答z05030)8/14 c

 未成年者喫煙禁止法においては、煙草等を販売する者は、年齢確認その他の必要な措置を講ずることとされているところ、未成年者による喫煙を防止するためには、たばこの販売に当たって、販売事業者が顧客に対面し、未成年である疑いがある場合には年齢確認の措置を確実に講ずることが必要である。こうしたことから、警察庁としては、未成年者喫煙禁止法に基づく厳正な取締りの推進のほか、たばこ小売販売に係る関係業界に対して、関係省庁と連携して、未成年者喫煙防止のための適切なたばこの販売方法について、自主的な取組みを要請するなどしているが、販売時に購入者の年齢確認を行うことが困難である自動販売機による販売は、将来的には、国民の合意の下に廃止されるべきものであると考えている。

 今後も、未成年者の喫煙防止を図るため、関係業界における取組み状況等を踏まえ、未成年者がたばこを容易に入手できる環境の改善等について、関係省庁と協力して検討してまいりたい。

 

財務省の再回答z11026)8/14 c −

1.2008年から全国導入される成人識別機能付自動販売機に指紋認証等の生体認証機能を付加することについては、社団法人日本たばこ協会によれば、その導入コストの観点からも、「約3000万人の喫煙者を対象とした指紋等生体情報の登録には、登録場所の設置や成人識別機能付自動販売機への指紋識別機能を付加することについて、コスト的にも相当な困難が生じると考えられる」として、慎重に検討すべきとしているところである。

2.また、成人識別機能付自動販売機に使用されるICカードの不正利用に対しても、社団法人日本たばこ協会によれば、

 「イ カード表面への貸与・譲渡禁止の旨の文言及び所有者顔写真の表示

  ロ 会員規約への掲載【不正使用カードの無効化、再発行しない】

  ハ 電子マネー機能の搭載

  二 カード紛失の際、データ抹消による二重取得の防止

  ホ 郵送及び対面による写真つき身分証明書での確認交付

といった、不正利用防止措置を講じるよう検討しているところである」としている。

3.また、民間の自主的な取組みとして行われている成人識別機能付自動販売機の導入に際して、新たな自動販売機の機能の点等について、行政が指紋認証機能を付加する、あるいは、ICカードの不正使用等に対して罰則を設けるとの規制を加えることは、行政が行う公的規制としてなじまないものであり、適当ではないものと考える。

4.なお、成人識別機能付自動販売機に指紋認証等の生体認証機能を付加することを義務付けることについては、3000万人にも及ぶ喫煙者の基本的な個人情報である身体情報を、民間法人である社団法人日本たばこ協会に登録することを義務付けることになる。このような規制は、国民の生命及び財産の安全を守るために、外国人に個人識別情報の国への提供を義務付け、その情報を国が利用してテロの未然防止を講ずるものとする出入国管理及び難民認定法上の規制とは、根本的に異なるものであり、テロ防止のための対策と同列に論じられるべき性格のものではないと考える。また、プライバシー及び個人情報保護の観点から重大な支障があるものと考えられ、極めて慎重な検討が必要であると考える。

5.さらに、成人識別機能付自動販売機の導入等により、未成年者による自動販売機へのアクセスが厳格に防止される場合には、未成年者への販売を規制しようとする目的を達成できることから、自動販売機を廃止することまでは必要ないものと考える。

 

 

(b)具体的事業の実施内容

 未成年者喫煙禁止法第4条の年齢確認,及びたばこ事業法第31条の担保がほぼ完全に出来るこ

とにより,タバコ自販機による未成年者のアクセス防止(電子ロックによる購入阻止)がほぼ完全

にできることが期待される。

 ICカードの導入だけでは,未成年者の転売買や未成年者間の強要購入などで,新たな犯罪やネ

ット購入が誘発され,未成年者が巻き込まれる闇ルートが出来るであろうことが懸念・憂慮される。

 本年7月にタバコ価格が引き上げられたが,一部銘柄では増税を越える上乗せの価格引き上げが

あり,その理由の一つとして,この自販機導入費用に充てるとのことで,指紋識別機能の付加も同

様の値上げによりまかなうことが可能であるし,未成年者のアクセス防止のためにこのシステムの

導入は,喫煙者及び世論の賛同は十分に得られる。

 

(c)要望理由

 ICカード導入=成人識別機能とタバコ業界と財務省は表現しているが,これは間違いで,年齢

確認身分証明と写真を予め郵送で申し込んで作成し二重には登録できないICカード導入に過ぎず,

自販機でこれを用いてタバコを購入する人が成人かどうかまでは確認できない。指紋識別機能も付

加すれば,登録した成人本人しか自販機にアクセス出来ないことになり,未成年者の自販機による

タバコ購入を完全にロックできることになる。この指紋識別認証は既に実用化されていて,ICカ

ード発行にあわせて義務化・制度化すれば,経費はそれ程多くはかからない。

 なおICカードの不法転売は,ドイツで開催されているワールドカップサッカーでも横行したこ

とが報道され,また偽造されるケースの事例が報道されている。

 

(d)根拠法令等

・たばこ規制枠組条約(第16条他)

・未成年者喫煙禁止法

  第四条 煙草又は器具を販売する者は満二十年に至らざる者の喫煙の防止に資する為年齢の確

      認其の他の必要なる措置を講ずるものとす(2001.12追加)

・たばこ事業法

  第31条 財務大臣は、小売販売業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第22条第1項

      の許可を取り消し、又は1月以内の期間を定めてその営業の停止を命ずることができる。

    9.未成年者喫煙禁止法(明治33年法律第33号)第5条の規定に違反して処罰されたとき。

    10.法人であつて、その代表者のうちに第1号、第6号又は前号に該当する者があるとき。

 

(e)制度の所管官庁

警察庁,財務省

 

注釈(追記)

この(1)及び次項(2)については,論議があり得ることと思います。

 

ICカード式タバコ自販機が導入されても,ICカード利用者は喫煙者の半分もいない可能性が

考えられます。種子島でさえ喫煙者の63%だったとのことですから。

この自販機は,以下にも書いたように,転ぶ可能性大のように思われます。

http://muen2.cool.ne.jp/FCTCyosei050516.pdf

 

ただ,転んでも,小売店は廃業が多くなるでしょうが,コンビニなどは高笑いで,タバコ会社は,

痛くも痒くもないことになる可能性が大なのでは。

 

しかし,それでもICカード式タバコ自販機は存在し続けることでしょう。

自販機は廃絶すべきと正論を主張し要求し続けても,現実に存在する自販機により,憂慮される

のは,未成年者の転売買や未成年者間の強要購入などで,新たな犯罪やネット購入が誘発され,

未成年者が巻き込まれる闇ルートが出来るであろうことの予見です。

そのような事態を少しでもくい止めるために,指紋識別機能付加を提案しました。それでも事態

は悪化するかもしれません。

タバコ自販機の廃絶やむなし,はその時に,現実化することでしょう。

 

 

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(2)未成年者喫煙防止のためICカードと指紋識別によるタバコの店頭販売を義務づける

 

(a)具体的要望内容

 

未成年者喫煙禁止法第四条(煙草又は器具を販売する者は満二十年に至らざる者の喫煙の防止に資する為年齢の確認其の他の必要なる措置を講ずるものとす)のために,タバコ製造・販売業界は,2008年に成人識別機能付タバコ自販機を導入するとしていて,成人識別のためにICカードを導入するとしているが,店頭においても,未成年者のタバコ購入をシャットアウトするために,ICカードと指紋識別認証による販売を義務づける。

 

警察庁の回答z05031)7/27 c

制度の現状

 未成年者喫煙禁止法第4条では「煙草又ハ器具ヲ販売スル者ハ満二十年ニ至ラザル者ノ喫煙ノ防止ニ資スル為年齢ノ確認其ノ他ノ必要ナル措置ヲ講ズルモノトス」と規定されている。

措置の概要 [対応策]

 未成年者喫煙禁止法においては、煙草等を販売する者は、年齢確認その他の必要な措置を講じることとされているところ、未成年者による喫煙を防止するためには、たばこの販売に当たって、販売事業者が顧客に対面し、未成年である疑いがある場合には年齢確認の措置を確実に講じることが必要である。

 こうしたことから、警察庁としては、たばこ小売販売に係る関係業界に対して、関係省庁と連携して、未成年者喫煙防止のための適切なたばこの販売方法について、自主的な取組みを要請するなどしている。

 今後も、未成年者の喫煙防止を図るため、関係業界における取組み状況等を踏まえ、未成年者がたばこを容易に入手できる環境の改善等について、関係省庁と協力して検討してまいりたい。

 

財務省の回答z11027)7/27 c −

制度の現状

 たばこ規制枠組条約第16条においては、「締約国は、国内法によって定める年齢又は十八歳未満の者に対するたばこ製品の販売を禁止するため、適当な段階の政府において効果的な立法上、執行上、行政上又は他の措置を実施する。」とされている。また、未成年者喫煙禁止法第4条では、たばこの販売業者に対し、年齢確認その他の必要な措置を講ずるよう義務付けている。

 たばこ事業法においては、財務大臣は、未成年者喫煙禁止法第5条の規定に違反して処罰されたときは、小売販売業の許可を取り消し、又は一月以内の期間を定めてその営業の停止を命ずることができることとされている。

措置の概要 [対応策]

 対面販売において、年齢確認のため、成人識別機能付自動販売機の導入に併せて発行するICカードの提示を義務付けることについては、成人識別機能付自動販売機の導入自体がたばこ業界による自主的な取組みとして推進されているものであり、ICカードの発行についても社団法人日本たばこ協会と利用者の任意契約によるものであるところ、こうした民間の契約に基づき発行されたICカードについて、行政が規制改革の観点から店頭における提示を義務化することは、行政が行う規制としてなじまないものであり、適当ではないものと考える。

 また、対面販売において、指紋認証による年齢確認を義務付けることについては、たばこの購入者に対して、生体情報の登録を何らかの形で義務付けることが前提となるものであり、このような規制の導入については、プライバシー保護及び個人情報保護に対する国民の意識の高まりを考慮すると、慎重な検討が必要であると考える。

 なお、警察庁、財務省及び厚生労働省では、未成年者喫煙防止対策のため、平成14年及び平成16年に、全国たばこ販売協同組合連合会、社団法人日本フランチャイズチェーン協会、日本スーパーマーケット協会等の小売販売業界団体に対し、

 ○未成年者と思われる者に対する年齢確認の徹底、

 ○たばこの特性、未成年者の心身に対する影響及び未成年者に対する年齢確認の実施方法などの従業員研修等の実施、

 ○ポスターの掲示などによる未成年者喫煙防止の注意喚起

等を盛り込んだ要請文書を発しているところであり、今後とも、財務省としては、関係省庁と協力して未成年者喫煙防止の取組みを図っていくこととしたい。

本会の更なる意見8/2

(1)対面販売における未成年者への販売防止のために,第一段階として,先ず,写真を貼付したタバコICカードを,むしろ対面販売で,成人の本人確認のためにこそ活用すれば良いのではないでしょうか。

(2)未成年者への販売防止のために,そのような行政指導がなされるべきです。

(3)それでも未成年者への販売防止が徹底しない場合には,第二段階として指紋識別(他の生体認証でも可ですが)の導入を行政指導あるいは法的措置を採るべきかと思います。

(4)以上が容れられないとすれば,未成年者の2〜3割は店頭(コンビニやタバコ店など)で購入している実態があり,ICカード式自販機で買えなくなればもっと増えることが憂慮されます。未成年者が店頭でも確実にタバコを買えない,シャットアウトするシステムを導入すべきです。上記(1)〜(3)が出来ないのであれば,店頭でも指紋識別システムの導入を行政指導すべきと考えます。

(5)2006年の通常国会(124回)で成立した「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律」は16歳以上等の外国人入国者に指紋等の個人認証を義務づけ,2007年秋頃に導入される予定とのことで,アメリカでは2004年より既に実施されています。本法はテロの未然防止が目的とのことですが,未成年者の喫煙がその健康を大きく損なっている事実からすれば,そこまで踏み込んだ成人の個人認証はやむを得ないこととして,国民の理解と賛同は得られると考えます(日本では,喫煙によって年間11万人余もの超過死亡があるとされているのですから)。現実改正入管難民法が成立しているのですから「行政が行う公的規制としてなじまないものであり、適当ではない」とは言えないのではないでしょうか。 

(6)国は,健康日本21計画で,「2010年までに未成年者の喫煙をなくす」という数値目標を掲げています。その実効性のある実現のためにも,未成年者のアクセスを完全にシャットアウトするこれらの措置が急がれます。

 

警察庁の再回答z05030)8/14 c

 未成年者喫煙禁止法においては、煙草等を販売する者は、年齢確認その他の必要な措置を講ずることとされているところ、未成年者による喫煙を防止するためには、たばこの販売に当たって、販売事業者が顧客に対面し、未成年である疑いがある場合には年齢確認の措置を確実に講ずることが必要である。こうしたことから、警察庁としては、未成年者喫煙禁止法に基づく厳正な取締りの推進のほか、たばこ小売販売に係る関係業界に対して、関係省庁と連携して、未成年者喫煙防止のための適切なたばこの販売方法について、自主的な取組みを要請するなどしている。

 今後も、未成年者の喫煙防止を図るため、関係業界における取組み状況等を踏まえ、未成年者がたばこを容易に入手できる環境の改善等について、関係省庁と協力して検討してまいりたい。

 

財務省の再回答z11026)8/14 c −

1.未成年者喫煙禁止法第4条においては、小売販売業者は「満二十年ニ至ラザル者ノ喫煙ノ防止ニ資スル為年齢ノ確認其ノ他ノ必要ナル措置ヲ講ズルモノトス」とされており、警察庁、財務省及び厚生労働省が、平成14年2月に、全国たばこ販売協同組合連合会、社団法人日本フランチャイズチェーン協会、日本スーパーマーケット協会等の小売販売業界団体に対して発出した「未成年者喫煙防止対策の取組みについて(要請)」においては、『「年齢確認」とは、たばこを販売する場合において、未成年者と思われる者に対して、例えば、口頭で喫煙者本人の年齢の確認を行うほか、「運転免許証」、「身分証明書」等の購買者本人の年齢が確認できるものの呈示を求めること等をいう』とされているところであり、引き続き、小売販売業界に対しては、公的機関の発行する年齢確認のできる証明書等により、店頭販売における年齢確認の徹底を求め、適切な未成年者喫煙防止の取組みを図っていくこととしたい。

2.なお、対面販売において、仮に、指紋認証による年齢確認を義務付けるとすれば、3000万人にも及ぶ喫煙者の基本的な個人情報である身体情報を、民間法人である社団法人日本たばこ協会に登録することを義務付けることになる。このような規制は、国民の生命及び財産の安全をテロによる直接的な危害から守るために、外国人に個人識別情報の国への提供を義務付け、その情報を国が利用してテロの未然防止を講ずるものとする出入国管理及び難民認定法上の規制とは根本的に異なるものであり、テロ防止のための対策と同列に論じられるべき性格のものではないと考える。また、プライバシー及び個人情報保護の観点から重大な支障があるものと考えられ、極めて慎重な検討が必要であると考える。

 

 

(b)具体的事業の実施内容

 未成年者喫煙禁止法第4条の年齢確認,及びたばこ事業法第31条の担保がほぼ完全に出来ること

により,未成年者のタバコ購入をほぼ完全に防止できることが期待される。

 本年7月にタバコ価格が引き上げられたが,一部銘柄では増税を越える上乗せの価格引き上げがあ

り,その理由の一つとして,この自販機導入費用に充てるとのことで,店頭におけるICカードと指

紋識別機能による購入システムも同様の値上げによりまかなうことが可能であるし,未成年者のアク

セス防止(購入のシャットアウト)のためにこのシステムの導入は,喫煙者及び世論の賛同は十分に

得られる。

 

(c)要望理由

 未成年者の7〜8割は自販機でタバコを購入しているとされているが(厚生労働省の研究班の調査

結果),2〜3割は店頭(コンビニやタバコ店など)で購入している実態がある。コンビニ等では,

未成年者と思われる場合には,身分証明などの提示要請を行っているが,周知が必ずしもされていな

いし,未成年と推測される場合も強要等により販売しているケースが報告され,報道もされている実

態がある。

 これを防止するためには,店頭におけるタバコ販売においても,ICカードと指紋識別機能による

販売を義務づける必要がある。この指紋識別認証は既に実用化されていて,ICカード発行にあわせ

て義務化・制度化すれば,経費はそれ程多くはかからない。

 

(d)根拠法令等

・たばこ規制枠組条約(第16条他)

・未成年者喫煙禁止法

  第四条 煙草又は器具を販売する者は満二十年に至らざる者の喫煙の防止に資する為年齢の確認

      其の他の必要なる措置を講ずるものとす(2001.12追加)

・たばこ事業法

  第31条 財務大臣は、小売販売業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第22条第1項の

      許可を取り消し、又は1月以内の期間を定めてその営業の停止を命ずることができる。

     9.未成年者喫煙禁止法(明治33年法律第33号)第5条の規定に違反して処罰されたとき。

     10.法人であつて、その代表者のうちに第1号、第6号又は前号に該当する者があるとき。

 

(e)制度の所管官庁

警察庁,財務省

 

                要望先頭行へ戻る

 

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(3)監査委員は行政・議会から独立した人を選任すべき

 

(a)具体的要望内容

 

監査委員は,公正で効率的な行政を確保するために,地方自治法の規定により設置されている執行機関とされ,知事や市長から独立した立場で監査する,とされている。しかしその監査委員は,識見を有する者から選任される他,その自治体のOB(退職者)や議員が選任され,特に事務局担当監査委員はOBがなるケースが多い。これは監査の目的からして独立しているとは到底いい難いので,OBや議員など自治体関係者は外すべきである。

 

総務省の回答z08050)7/27  C:対応不可 1

制度の現状

196条 監査委員は、普通地方公共団体の長が、議会の同意を得て、人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有する者(以下本款において「識見を有する者」という。)及び議員のうちから、これを選任する。この場合において、議員のうちから選任する監査委員の数は、監査委員の定数が四人のときは2人又は1人、3人以内のときは1人とするものとする。

2 識見を有する者のうちから選任される監査委員の数が、3人である普通地方公共団体にあつては少なくともその2人以上は、2人である普通地方公共団体にあつては少なくともその1人以上は、当該普通地方公共団体の職員で政令で定めるものでなかつた者でなければならない。

3 監査委員は、地方公共団体の常勤の職員及び短時間勤務職員と兼ねることができない。

4 識見を有する者のうちから選任される監査委員は、これを常勤とすることができる。

5 都道府県及び政令で定める市にあつては、識見を有する者のうちから選任される監査委員のうち少なくとも1人以上は、常勤としなければならない。

措置の概要 [対応策]

 ご指摘の監査結果と監査委員の構成についてどのような因果関係があるか判断することはできないことから、これをもってご提案を受け入れることはできない。

 なお、現行制度上、監査委員に当該地方公共団体の常勤の職員であった者を1人以上選任することが出来ないものであり、これを選任しないことも可能である。

 また、議員については議会の有する本来の性格から執行機関をチェックするという監査委員の機能に適しているという観点から少なくとも1人を選任することとされているものである。

 

本会の更なる意見8/2

(1)近年,外部評価や第三者評価などが実施されるようになり,組織の透明性・公開制が求められるようになってきています(例えば大学評価,病院機能評価,福祉施設評価など)。

(2)大阪市などの例(昨年来露わになった各部局の不正問題)に見られるように,監査委員制度は,本来の目的を果たしているとは言えない実態が散見・報道されています。「現行制度上、監査委員に当該地方公共団体の常勤の職員であった者を1人以上選任することが出来ないものであり、これを選任しないことも可能である。」とはいっても,現実は常勤の職員であったものを選任しない事例は殆どないようであり(事例があるのであればその実数を公表いただきたい),法的に「当該地方公共団体の常勤の職員であった者は1人も選任しないこととする」規定を設け,監査委員を当該自治体とは利害関係を有しない者から選任する監査委員制度とし,税金でまかなわれる自治体を,実際に厳しく監査する制度とすべきです。

(3)自治体の透明性を高め,住民サイドの効率的な自治体運営のためには,実態として知事や市長から独立した立場で監査・評価する監査委員制度の枠組みのために上記が必須です。

 

総務省の再回答z08050)8/15

 ご指摘の例についても、当該問題と監査委員の構成との間に因果関係があるかどうかについて判断することができないことから、これをもってご提案を受け入れることはできない。

 なお、現行制度は、監査委員の独立性を確保するため、当該普通地方公共団体の職員であった者への監査委員への就任を制限したものであるが、識見を有する者をすべて職員であった者以外から選任することは、人材確保等の面で現実的でないとする見方もあり、他面でやはり職員であった者については身内に甘くなりがちではないのかといった批判的な見方もあること等を勘案して、地方公共団体の判断により当該地方公共団体の常勤の職員であった者を識見委員として選任する場合にも1人を限度としているものである。

 

 

(b)具体的事業の実施内容

自治体の透明性が高まり,効率的な自治体運営が期待されるようになる。

 

(c)要望理由

 例えば住民監査請求をしても,監査委員が自治体と議会関係者である場合が多く,自治体寄りの結

果が出されるケースが大半である。しかも監査委員のうち,見識を有する委員も多忙で,監査責任を

十分に果たし得ていないケースのあることが懸念される。監査事務局も自治体の職員であることから,

自治体とは独立した監査責務を果たせていない懸念がある。少なくとも監査委員は,自治体(行政)

及び議会とは独立した立場の人の選任を制度化すべきである。

 本会で,大阪市や堺市に,携帯灰皿配布や議会喫煙所の設置について,税金の不当支出であるとし

て,住民監査請求をしたことがあるが,市の言い分のみ容れた裁定結果であった。

 

(d)根拠法令等

地方自治法第195条他

 

(e)制度の所管官庁

総務省,内閣府,他

 

 

                要望先頭行へ戻る

 

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(4)政府省庁の審議会は原則的に公開(傍聴可能)とすべき

 

(a)具体的要望内容

 例えば厚生労働省の審議会(厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会や中央社会保険医療協議会など)は公開(傍聴可能)で,事前にホームページで広報されている。

 しかし,例えば財務省の財政制度等審議会たばこ事業等分科会,税制調査会など)は,財務省のホームページの週間予定には掲載されているが,非公開となっている。これら審議会等は,公開(傍聴可能)とすべきである。

内閣官房の回答z01006)7/27 − −

制度の現状(以下A.と表記) 内閣官房は審議会を設置していない。

 

人事院z02004)7/27

A.人事院には審議会は設置されていない。

 

内閣府z03006)8/2  d −

 A.審議会等の公開については、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成11年4月27日閣議決定)において、会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保することとされているところである。

 内閣府に置かれている審議会等においても原則として会議又は議事録を速やかに公開しているところ。

措置の概要 [対応策] (以下B.と表記)

 「審議会等の整理合理化に関する基本的計画(平成11年4月27日閣議決定)」にしたがって、法令の規定により非公開とされている場合等を除き、議事録等について可能な限り速やかに公開するよう努める。

 

公正取引委員会z04005)7/27 e −

A.当委員会は,現在,審議会を開催していない。

B.当委員会は,審議会を開催していないため。

 

警察庁z05032)7/27 

B.警察庁には、審議会を設置できない。

 

防衛庁z06004)7/27 c,d −

A.

【防衛施設中央審議会】

 原則公開

【捕虜資格認定等審査会】

 ・資格認定審査請求の事件の審理の場合:原則公開

 ・懲戒審査請求の事件の審理のうち口頭陳述又は審問を行う場合:非公開

【自衛隊員倫理審査会】

 非公開 

【防衛人事審議会】

 ・審議会、離職者就職審査分科会、職員処遇問題部会:原則非公開(会長等及び委員の過半数の同意がある場合は公開可) 

 ・公正審査分科会:非公開

【防衛調達審議会】

 原則非公開

B.

防衛庁に設置されている審議会等のうち、

 防衛施設中央審議会については、防衛施設中央審議会運営規則第7条第1項により、また、捕虜資格認定等審査会(資格認定審査請求の事件の審理を行う場合)については、武力攻撃事態における捕虜等の取扱いに関する法律第111条により、原則公開とすることとなっており、現行制度下で対応可能である。

 自衛隊員倫理審査会については、行政処分等に関する事務に関する事務を行う審議会等であり、会議を公開することにより、当事者又は第三者の権利等を害するおそれがあるため、公開することはできない。

 捕虜資格認定等審査会(懲戒審査請求の事件の審理のうち口頭陳述又は審問を行う場合)については、その審理において、武力攻撃に資する行為があったか否かなどの細部の事実関係を明らかにすることも想定されるため、その内容を公開することは、我が国防衛に支障をきたすことなど、公共の利益を害するおそれがあるため、公開することはできない。

 防衛人事審議会(公正審査分科会を除く)については、隊員の経歴や再就職先での条件等が審査対象になることから、会議を公開することにより、個人のプライバシー保護、自由な討議、意思決定の中立性等に影響を及ぼすおそれがあることから原則として公開することはできない。なお、会長(分科会長・部会長)及び委員の過半数の同意があるときは、公開可能としている。

 防衛人事審議会の公正審査分科会については、自衛隊員に対するその意に反する降任、休職若しくは免職又は懲戒処分についての不服申立てに関する審理等を行うものであり、公開することにより、プライバシーの保護、特定の者への利益又は不利益の回避、自由な議論及び公正中立な審理の確保等に影響を及ぼすおそれがあるため、公開することはできない。

 防衛調達審議会については、個別契約の内容や企業の内部情報が対象となることから、公開することにより、特定の者に不当に利益又は不利益を及ぼし、また、委員に対し不当な圧力が加えられ、率直な意見の交換や意思決定の中立性が損なわれるおそれがあるため、原則として公開することはできない。

該当法令

【防衛施設中央審議会】

 防衛施設中央審議会運営規則(平成13年4月17日)

【捕虜資格認定等審査会】

 武力攻撃事態における捕虜等の取扱いに関する法律(平成16年法律第117号)

【自衛隊員倫理審査会】

 審議会等の整理合理化に関する基本計画(平成11年4月27日閣議決定)

【防衛人事審議会】

 防衛人事審議会運営規則(平成13年1月22日)、離職者就職審査分科会運営規則(平成13年1月22日)、職員処遇問題部会運営規則(平成13年3月5日)、公正審査分科会運営規則(平成13年1月22日)

【防衛調達審議会】

 防衛調達審議会議決(平成13年1月17日)

 

金融庁z07106)7/27 d −

A.

金融審議会及び企業会計審議会においては、審議の透明化の観点から、原則として会議の公開を行っており、一般国民の傍聴も可能である。但し、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益をおよぼすおそれがある場合は、非公開としている。

B.

審議の透明化の観点から、可能な限り会議の公開を行っており、対応済。

 該当法令

金融審議会令第十一条、企業会計審議会令第十一条

 

総務省z08051)7/27 d −

A.審議会等の公開については、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成11年4月27日閣議決定)において、会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保することとされているところである。

 総務省に置かれている審議会等においても原則として会議又は議事録を速やかに公開しているところ。

B.「審議会等の整理合理化に関する基本的計画(平成11年4月27日閣議決定)」にしたがって、議事録等について可能な限り速やかに公開するよう努める。

その他 

 

法務省z09040)7/27 c −

A.法制審議会においては,会議における独立かつ公正な立場からの自由な討論を確保し,審議の過程で知り得た公務上の秘密が漏えいされることを防止する観点から,会議は公開しないこととされている。

B.審議会又は部会における議事あるいは部会に関する運営面については,審議会の自律に委ねられているため(法制審議会令第9条),当省のみの判断でご要望にお応えすることは困難である。会議の非公開は,審議会が定めた法制審議会議事規則第3条に規定されている。

 該当法令

法制審議会令(昭和24年政令第134号/最終改正平成12年政令第305号) 

 

外務省z10008)7/27 c

A.

@特段公開に関する規定はない。

A審議会そのものは傍聴可能とはなっていないが、審議会の概要は外務省HPで公開されている。

B海外交流審議会は、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成11年4月27日閣議決定)にある「審議会党の運営に関する指針3.議事(4)公開」に基づき、審議会総会終了後速やかに会議概要を外務省ホームページに掲載することをもって一般に公開している。

B.

@傍聴など原則公開については業歴勘案率などの役員の退職金に関する議論や法人の内部管理に関する議論も含めて率直な議論を行っていることから、個別に判断すべき。

A外務人事審議会の審議には、人事に係る議題等も含まれており、その内容全てを公開することは適切ではないため。

B審議会開催数日後には議事要旨等を外務省ホームページに掲載しており、国民が審議情報を知る上でのタイムラグはほとんど生じない。

 該当法令

@独立行政法人通則法、外務省評価委員会令

A外務省組織令

外務人事審議会令

B外務省組織令第90条・第92条 海外交流審議会令

その他@情報公開法第5条第2項及び第6項を参照。

 

財務省z11028)7/27 d −

A.当省の審議会等に係る議事内容の透明性を確保するため、原則として議事録等を可能な限り速やかにホームページにおいて公開することとしています。

 なお、会議自体の公開(傍聴可能)については、会議を公開とすることにより当事者又は第三者の権利利益を害するおそれがあること等の理由から行っておりません。

B.当省の審議会等に係る議事内容の透明性を確保するため、引き続き可能な限り速やかにホームページにおいて議事録等が公開できるよう努めてまいります。

 

文部科学省z12012)7/27 c −

B.御要望は、政府全体としての方針に関わり、また当省においてその取りまとめを担当するものではないため、現時点で、当省として単独での回答は困難です。

 なお、一般に、政府の審議会等の種類や審議事項は多岐にわたるため、一律に公開の対象とすることは困難と考えます。

 

厚生労働省z13118)7/27 d −

A.厚生労働省所管の審議会については、原則公開としている。

B.厚生労働省所管の審議会については、事務の一部が行政処分、不服審査、試験等を行う場合等を除き、公開しているところである。 

 

農林水産省z14013)7/27 d −

A.「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成11年4月27日閣議決定)の審議会等の公開に関する記述に基づき対応

B.原則傍聴可能(個人のプライバシーを侵害するおそれのあるもの、特定の者に不当な利益、不利益をもたらすおそれがあるもの等については非公開)

 

経済産業省z15040)7/27 d

A.

当該閣議決定文の別紙3の「審議会等の運営に関する指針(4)公開」において以下とおり規定されている。

@ 審議会等の委員の氏名等については、あらかじめ又は事後速やかに公表する。

A 会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保する。なお、特段の理由により会議及び議事録を非公開とする場合には、その理由を明示するとともに、議事要旨を公開するものとする。

ただし、行政処分、不服審査、試験等に関する事務を行う審議会等で、会議、議事録又は議事要旨を公開することにより当事者又は第三者の権利、利益や公共の利益を害するおそれがある場合は会議、議事録又は議事要旨の全部又は一部を非公開とすることができる。

B 議事録及び議事要旨の公開に当たっては、所管府省において一般の閲覧、複写が可能な一括窓口を設けるとともに、一般のアクセスが可能なデータベースやコンピュータ・ネットワークへの掲載に努めるものとする。

B.

当該閣議決定文に基づき、原則として、会議又は議事録を速やかに公開することや議事内容の透明化を確保することとしている。

該当法令

審議会等の整理合理化に関する基本的計画(平成11年4月27日閣議決定)

 

国土交通省z16075)7/27 d

A.国土交通省において所管している審議会においては、広く会議又は議事録は速やかに公開する一方、公開により当事者若しくは第三者の権利若しくは利益又は公共の利益を害するおそれがあるときなどは、非公開にしてきている。

B.国土交通省の審議会については公共の利益を害する場合等を除いて、議事録等の公開を行うとともに原則傍聴を認めている。

 該当法令

審議会等の整理合理化に関する基本的計画(平成11年4月27日閣議決定)

 

環境省z17025)7/28 d

A.原則公開(行政処分、不服審査、試験等に関する審議会等で、公開により当事者又は第三者の権利、利益や公共の利益を害するおそれがある場合は非公開。)

B.環境省の審議会等については、現状においても原則公開としているところであり、引き続き適切に対処する。

 

本会の更なる意見(外務省・財務省・文部科学省に対して)8/2

(1)内閣府・金融庁,総務省,厚労省,農水省,経産省,国交省,環境省など,大半の府省庁が原則「公開」しているのに比べ,財務省・外務省・文部科学省が「非公開」にしている説得性のある理由の説明がありません。これら省の審議会は,国民の生活に深く関連する審議を行い,議事録も公開されているのですから,審議会を公開し,傍聴可としても,何ら問題は生じないはずで,支障のある場合のみ「非公開」とすれば良いのではないでしょうか。

(2)公開・傍聴について,以前に電話(財務省に)で問い合わせた時には,会場場所が取れない,とのことでしたが,積極的な情報公開と行政の透明性が求められてきているのですから,審議会の「非公開」規制は撤廃し,原則「公開」とし,国民が情報を速やかに知り,タイムリーな正確な情報入手と合意形成を進めることが可能な措置が早急に必要とされるのではないでしょうか。

(3)他の府省庁は概ね「公開」しているのに,特に,財務省,外務省,文部科学省が「非公開」である理由が理解・納得できない。

 

財務省の再回答z11026)8/14  d −

 審議会等の公開については、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成11年4月27日 閣議決定)において「会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保する。」とされているところです。    

 当省においても、当該閣議決定を遵守し、議事内容の透明性を確保するため、原則として議事録等を速やかにホームページにおいて公開することとしており、引き続き可能な限り速やかに公開できるよう努めてまいります。

 

外務省の再回答z10008)8/14

@傍聴など原則公開については業績勘案率等の役員の退職金に関する議論や法人の内部管理に関する議論(独法等の保有する、情報公開法に照らして不開示義務を有する文書)も含めて率直な議論を行っていることから個別に判断すべきであるが、どの部分を公開(傍聴可)とするか等、具体的な対応振りについては、今後、評価委員会で検討することとする。決定までに要する時間は未定であるが、結論が得られ次第、公開できる情報についてはHP等で公表することとする。                            A(1)外務人事審議会の任務には以下の8つがある。(イ) 職員による勤務条件に関する行政措置の要求についての事実審査及び判定、(ロ)外交機密漏えいを理由とする懲戒処分についての不服申立てに係る事案の調査、(ハ)名誉総領事及び名誉領事の任命に関する外務大臣への意見の提出、(ニ)外務省本省に勤務する外国人の採用に関する外務大臣への意見の提出、(ホ)人事管理に係る政令案の立案及び外務省令の制定又は改廃の審議、(ヘ)在勤手当改訂額の外務大臣への勧告、(ト)上記事項に関する外務大臣への意見の提出、(チ)特命全権大使の任免に係る外務大臣による内閣への申出に関する外務大臣への意見の提出

(2)以上からも明らかなように、外務人事審議会の審議の多くは公開に馴染まない人事に係る議題である(また直接人事に関係ない任務であっても、その審議の中で人事に係る議論が行われることがある。)。したがって、同審議会の審議を傍聴可とする場合、実質的に審議を進めることができなくなってしまい適切ではないと考える。他方、例えば(1)(ヘ)のように、公開できるものについては、詳細な議事要旨等を外務省HP等に速やかに掲載することで対応している。 

 

文部科学省の再回答z12012)8/14 d −

 文部科学省所管の審議会については、前掲閣議決定に基づき、正当な理由がある場合を除いて、原則公開しています。

 なお、当省の前回の回答は、一般に、政府の審議会等の種類や審議事項は多岐にわたるため、「一律に」公開の対象とすることは困難ではないかとの見解をお示ししたものであって、当省の審議会が原則非公開となっているという事実はありませんので、念のため御確認下さい。

 

 

(b)具体的事業の実施内容

政策決定のための審議会の審議を国民が傍聴することにより,審議の透明性が高まり,かつ国民も情

報を速やかに知ることにより,早期の情報入手と対応が可能になる。

  

(c)要望理由

 政府省庁の審議会の資料が後日(1〜2週間後)そのホームページで公開され,1〜数カ月後には

議事録が公開されているようであるが,国民が審議情報の詳細を知るには余りにタイムラグがあり過

ぎる。

 マスメディアにのみ公開したり,会後,審議会長が記者発表や会見をする場合もあるが,あわせて

公開(傍聴可能)を制度化すべきである。

 動きが早くなっている政策決定や実施にあたって,国民の知る権利を保証し,合意形成を進めるた

めには,これは不可欠な制度である。

 

 (d)根拠法令等

審議会等の整理合理化に関する基本計画(平成11年4月27日 閣議決定)

 

(e)制度の所管官庁

全省庁 

 

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