2004.5.31 世界禁煙デー 大阪・記念の催し     ホームページへ戻る
     

      受動喫煙防止の健康増進法施行1周年の現状と課題

                                                                      5月31日(月)13時30分〜16時30分(入場無料,出席者:100人)
                                                                      大阪府立文化情報センター(ほっとなにわ塾) 06-4790-8511
                                                                            (大阪市中央区大手前3-1-43、大阪府新別館北館1階) 

      開催趣旨: 

          健康増進法が施行されて1年になります。第25条で受動喫煙防止の努力義務が管理者に課せられました。  
          建物内や敷地内禁煙へ社会は舵をとってきています。しかしその動きは部分的にとどまっています。
          現状報告と課題について,世界禁煙デーの記念イベントとして開催します。多くの方のご参加をお願いします。




大阪府健康づくり感染症課長

土生川 洋

 
開会の挨拶:

 
本日は、世界禁煙デー5・31大阪・記念のシンポジウムに、このように多くの方にお集まりいただき感謝申し上げます。

 受動喫煙防止が盛り込まれた健康増進法が施行されて1年になりますが、府民の皆様や関係機関の皆様のご尽力により、府内の医療機関、行政機関、教育機関等が受動喫煙防止に積極的に取組むようになり、また、府民のたばこ問題に対する意識の変化も少しずつ認められるようになってきております。この場をお借りして皆様に厚く御礼申し上げます。

 さて、大阪府では、「大阪府たばこ対策行動計画」を平成11年に作成し、府民の喫煙率を減少させることなど、従来からたばこ対策に取り組んでまいりました。
  さらに、本年2月に策定した健康福祉アクションプログラムでは、重点事項の一つに「がん死亡率ワーストワン」返上を掲げ、その中でたばこ対策をより一層推進していくこととしております。 このため、平成16年度は、学校における防煙教育の支援、受動喫煙防止の啓発、公共施設の受動喫煙防止対策の評価助言、医療機関の禁煙指導体制強化など進めていきますので、皆様方におかれましても引き続きご協力をお願いいたします。

 本日のシンポジウムのテーマでは、医療機関、行政機関、教育機関のそれぞれの先進的な取り組みの事例をご紹介していただくこととしており、今後の喫煙防止対策の具体的に推進していくために、大変有益なものとなると期待しています。参加者の皆様におかれては、本日の成果を今後、地域や職場に持ち帰っていただき、引き続き、たばこ対策の推進にご協力いただきますよう、よろしくお願いいします。

 最後に、本日、シンポジウムを開催するにあたって、ご尽力いただきました主催のNPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会、共催の大阪市、また、後援いただいている大阪府及び大阪市の学校教育委員会、大阪府医師会、歯科医師会、薬剤師会等多くの関係機関に感謝しつつ、私の挨拶とさせていただきます。

内容

  1.受動喫煙防止の事例紹介  
    (1)  大阪市立大学医学部附属病院の禁煙(2004年1月より)         講演へ

                 大阪市立大学医学部附属病院医事課     佐々木吉哉 氏
    (2)  堺市施設における喫煙対策(2004年4月より禁煙,学校は敷地内禁煙) 講演へ
 
                堺市総務局総務部庁舎管理担当課長   吉野  滋  氏

   (3)  和歌山県・市町村の学校の敷地内禁煙の経緯(2002年4月より)   講演へ

                  和歌山県田辺市立田辺第三小学校長   北山 敏和 氏
            (元・和歌山県教育委員会)
 2.受動喫煙防止の大阪府内と全国の現状の概要紹介と今後の課題
 

               NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会  野上 浩志   講演へ






「子どもに無煙環境を」
 推進協議会 副会長

    大島 明



閉会の挨拶 :

 ただ今、ご紹介いただきました大島でございます。
今日は”受動喫煙防止の健康増進法施行一周年の現状”と課題というテーマでイベントが行われ沢山の参加者、それから説得力ある先行事例のご紹介をいただきまして、本当にありがとうございました。 少し、国のほうの動きを申したいと思います。

 いまのアピールにもありましたが、WHOのたばこ規制枠組み条約FCTCと略していますが、これにつきましては、今年の3月10日に日本政府も98番目の国として署名しました。
 191の地域とEU合計192がWHOに加盟してるんですが、全会一致で昨年採択をされて、そのあとそれぞれの国が署名をして、署名をしたあと批准をする、批准というのは国会がこれを承認することですが、日本の場合は3月10日に署名をしまして、批准を求めることについては、4月の22日衆議院、5月19日参議院で全会一致で承認をされました。(6月8日に日本政府は批准書を国連に提出した。)

  したがって日本のたばこ対策も、FCTCの批准を契機にさらに一段と進むものと思われますが、実は先程の健康増進法と同じように、このFCTCについては国会ではあまりキチンとした議論は行われていないんですね。 国際的な協力というような観点からFCTCは当然であるというくらいのことは、国民の健康を保持増進する上で必要ですが、今日本にあるたばこ事業法との関係はどうなんだとか、FCTCが求めているタバコの警告表示の在り方とか、広告の規制だとかが、財務省が決めている方針で果たして良いのだろうか、と言う事をもっと突っ込んで議論をしなければならない。それ が、国会で十分には出来なかった。 これは今後の課題だと思います。

 国内法の整備とか制度を、あるいは環境を整えていくのは、これから国内の取り組みをするのは、外国の外圧頼りではダメで、我々が進めて行かなくてはならない。 みなさんのお手元にこの関係の冊子があると思いますが、日本の公衆衛生とか、がんセンター、アメリカのジョンズ・ホプキンスの研究者が証拠に基づいて日本のタバコ対策について提言したものであります。
 ここにはいろんなことが書かれておりますが、正に今日、和歌山県田辺市の北山先生が仰ったように「研究者は言葉だけや」と、これはどのように実現していくかがこれから問われているわけで、これくらいだったらあまり大したことしなくても、スラスラっと鉛筆なめなめ書けるんじゃないかというご批判は当たり前なんですね。 したがって、研究室に閉じこもって研究者が何かしているということじゃなくて、これから正にタバコの害をよく知る保健医療従事者とか研究者が、タバコ政策を推進させるための取り組みを 、今後していかなくてはならない。

 それはタバコ税、タバコ価格のアップとか、自動販売機の問題とか、タバコ広告の問題とか、あるいは警告表示の問題とかいろいろあります。 何よりもそれをするためには、例えば厚生労働省には、タバコ規制を所管する部署も専任の職員もいないんです。タバコ事業法と言って、タバコを産業振興させるための部署が財務省にあるだけという状況です。 これを何とかしなければならないですし、いろんな対策を調整するための機関を、FCTCでも設けなさいと書いてあるんですが、これを果たしてどうしていくかとか 、まだまだするべきことは一杯あります。

  このようなことを実現するためには、先程もありましたが、国会議員の先生方あるいは役所に陳情するとか働きかけるとか、メディアに働きかけるとかが重要な課題で、研究者は今後、こういうところにも非常な関心を持って出て行かなければいけないと 、心して取り組みたいと思います。
 
 それから、今日の取り組みに関連してもう一つだけ申すとすれば、今日のイベントの主催は「子どもに無煙環境を」推進協議会でありますけども、共催として大阪府、大阪市が入っているわけです。 特に和歌山県でのご発表、堺市でのご発表については、堺市は非常に先進的な取り組みをされて、ただ、議会のところで問題があるのですが。
 今後、今回の共催団体として入っている大阪府、大阪市の庁舎内の全館禁煙とか学校の敷地内禁煙を是非、今日の発表を参考にして実現していただくよう関係者のご努力をお願いしたいと思います。そのことを一つお願いしまして私の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。

   
   3.デジタル紙芝居 「けむりの部屋」 上演 (別室で休憩時間に)        当日の展示作品へ
                                 上演者: 柿本 香苗 (原作者)                                                 
                                                コンクール入選作品とグッズ・教材展示紹介
                                                                                           
  4.受動喫煙防止の広がりを求めるアピール(採択)                 当日の会場風景へ

    大阪市会議員・大阪府議会議員・国会議員からのメッセージ

    参加者アンケート回答結果

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           主催 NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会
           共催 大阪府,大阪市
           後援 大阪府教育委員会・学校保健会,大阪市教育委員会・学校保健会,大阪府医師会,大阪府歯科医師会,
                 大阪府看護協会,大阪府薬剤師会,大阪府保険医協会,大阪府病院協会,健保連大阪連合会