多坂市・職場の分煙訴訟 記録

以下は,職場のタバコによるアトピー性皮膚炎に苦しんだ仁志さんが,職場禁煙を
求めて, 1991年8月27日に多坂地裁に提訴し,支援と社会の動きの中で,1年7ヵ
月後に 禁煙職場への配転が実現し,1993年7月30日に和解に至った記録です。

この記録は本として発刊しましたが,和解から10年を経て,今年2003年5月1日に
「健康増進法」が施行され,職場を含め受動喫煙の防止が義務づけられました。
被告の職場も,2004年4月には新築を機に全面禁煙になる予定です。
この機会に,この訴訟記録の一部をホームページで紹介し,タバコを巡る社会環境
が確実に変わってきていることを広く知っていただきたいと思い,掲載・紹介します。
(原告の名前と所属,及び被告の名前は変えています)

(この掲載責任は、支援した「たばこれす」にあります。 email
  〒540-0004 大阪市中央区玉造1-21-1-702 Tel,Fax 06-6765-5020 ) 

目  次

● 多坂市・職場の分煙訴訟を振り返って ・・・・・弁護士   吉 田  肇

● 訴状(1991年8月27日)

● 嫌煙権訴訟体験記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・原 告   仁 志  健 一
  タバコの煙暴露実験などで証拠提出

   ・ 私の生いたち
   ・ タバコの煙の充満する職場で
   ・ アトピー性皮膚炎との格闘
   ・ 金属も食物も花粉も反応せず
   ・ どうもタバコの煙が怪しい
   ・ 組合大会で職場禁煙を訴える
   ・ 「あなたも黙っていたほうがよい」
   ・ 耐えきれないかゆみと化膿の痛み
   ・ 退職するか、法的手段に訴えるか
   ・ 検査項目に「タバコの煙」なし
   ・ 広い廊下に灰皿を、部屋は禁煙に
   ・ 裁判を起す考えに間違いはない
   ・ 生まれて初めてのテレビ出演
   ・ 死んでも裁判継続のため賠償請求
   ・ 受動喫煙とアトピーの因果関係
   ・ アトピー患者にエアクリーナー掃除
   ・ タバコの煙暴露実験と証拠の提出
   ・ 労働安全法違反を監督署へ申告
   ・ 禁煙職場に異動して健康回復、裁判は和解成立で解決
   ・ みなさんの暖かいお心に感謝

● 和解覚書・弁護団声明
   希望していた禁煙の職場環境が実現

   ・ 和 解 覚 書
   ・ 原告弁護団声明

● 労働安全衛生法の改正と労働基準署の指導・・・・・弁護士       谷     英 樹

● 訴訟支援の会の活動
  多坂市・職場の分煙訴訟支援の二年間
・・・・・たばこれす 在 野 尋 志

   1.支援の会発足
   2.労働安全衛生法の改正の発見
   3.労働基準監督署の指導、仁志さんの異動、そして勝訴的和解
   4.その後
   支援の会活動日誌

● 訴訟和解10年後の近況  仁 志 健 一  2003.8.17